首をボキッと鳴らすのはカラダに悪い? 首のセルフケアにまつわるQ&A(専門家が監修)
プロから見た、やりがちなNGセルフケアは?
ケアしても効果が出ない。なぜか。 「例えば、筋トレで筋肉に効かせるにはフォームが重要ともいわれますが、それはストレッチなどのセルフケアでも同様です。適当なフォームで続けてもケアしたい部分に十分にアプローチできません。 まずはケアしたい部位が今どんな状態か、どこまで動くのか、どんなふうに整えたいのかを自分なりに理解したうえで、解説されている手順の通りにポイントを押さえながら実践しましょう」(石部さん)
症状の原因が患部にない場合が多いってホント?
答えは「YES」が圧倒的。 「原因の多くはカラダの偏った使い方にあり、患部だけにフォーカスしても結局はすぐに凝り固まってしまいます」と村木さん。また、まさにこのコンセプトで施術結果を残しているのが半田さんだ。 「慢性的な症状がある人ほど患部から離れたほうがいい。不調は筋膜のバランスが崩れた結果で、患部はそのシワ寄せを受けた、いわば被害者です。最初に筋膜をケアすることで、原因になる姿勢や動きのクセも改善しますよ」(半田さん)
ギックリ首って本当にあるの?
ギックリ腰があるなら、ギックリ首もあるの? 「あります。簡単に言うと寝違えのひどいタイプのこと」(星野さん) ギックリ首が起こりやすいのは、心身のストレスが溜まりすぎているとき。 「ひどいストレスで寝ている間に無意識に歯を強く食いしばると、首まわりの筋肉が過緊張し、起床時などに生じやすい。歯の嚙み合わせが悪くても、首まわりの筋肉に疲労が蓄積し、ギックリ首に陥りやすいので要注意です」
取材・文/井上健二、オカモトノブコ、門上奈央、新田草子(初出『Tarzan』No.853・2023年3月23日発売)