主将を欠くブラジルは準々決勝でフランスと対戦

涙を浮かべてピッチを後にするマルタ。(C)Getty Images

　現地時間７月31日に開催されたパリ五輪女子サッカーのグループステージ第３戦で、ブラジルはスペインと対戦。３日前に後半アディショナルタイムの２失点で、なでしこジャパンに衝撃な逆転負けを喫していたなか、０－２で連敗を喫した。 【画像】英雄マルタが衝撃の頭部キック 　グループステージは１勝２敗で、初戦でナイジェリアを１－０で下して得た３ポイントのみでフィニッシュ。C組３位に甘んじたものの、B組３位のオーストラリアを得失点差１でかろうじて上回り、準々決勝進出を決めた。 　ここから38歳の主将マルタを中心に立て直し、本来の力を発揮したいところだが、その大黒柱はまさかの事態に陥った。 　スコアレスで迎えたスペイン戦の前半アディショナルタイム、ルーズボールを処理しようとした際に、オルガ・カルモナの頭部を蹴ってしまい、一発退場となったのだ。今大会限りで代表引退を表明している英雄は、茫然自失といった様子で、涙を流してピッチを去った。 　故意ではないにせよ、危険極まりないプレーだ。批判の声が集まるなか、英紙『The Sun』は「史上最高の女子フットボーラー、最後の代表戦となる可能性のある試合で、犯罪的な空手キックで涙の退場処分」という刺激的な見出しの記事を掲載。こう伝えている。 「マルタは今年初め、2024年いっぱいで代表キャリアに終止符を打つと発表した。そしてスペイン戦での退場は、彼女のセレソンでの時間が早々に終わりを告げたことを意味するかもしれない。『史上最も偉大な女性フットボーラー』と称されるマルタは、恐怖のハイフットでストレート・レッドカードを提示された。 　このスーパースターは、スペインのキャプテン、オルガ・カルモナとの競り合いで跳んだが、完全にタイミングを誤った。相手からボールを奪うどころか、自身の足をカルモナの頭に足を叩きつけたのだ。主審は彼女を退場させるしかなかった」 　同胞のペレとの比較などから、「女王」と呼ばれるマルタを欠く羽目になったブラジルは、準々決勝で開催国のフランスと対戦。屈辱を味わされた日本と再戦するとすれば、金メダルをかけた決勝だ。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部