東北は引き続き大雨災害に厳重警戒 九州~関東は出口見えない酷暑 内陸中心に40℃続出か
記録的な大雨となっている東北では、日本海側を中心にあさって30日(火)にかけてさらに雨の量が増える見通し。新たな河川の増水・氾濫や土砂災害などに厳重な警戒が必要だ。九州から関東甲信にかけてはきょう28日(日)からしばらく晴れて、内陸中心に40℃近い暑さとなる予想。40℃以上となる所が続出するおそれもあり、熱中症に厳重な警戒が必要だ。
東北は30日(火)にかけてさらに雨量増加
梅雨前線の影響で記録的な大雨となっている東北では、日本海側を中心にあさって30日(火)にかけて大雨が続くおそれがある。きょう28日(日)午後はあちこちで激しい雨が降りやすく、週明けあす29日(月)午前は青森県で1時間に50ミリ以上の滝のような非常に激しい雨や雷雨になりそう。
東北で予想される24時間降水量は、あす29日(月)朝までの多い所で日本海側180ミリ、太平洋側150ミリ、その後あさって30日(火)朝までの多い所では日本海側200ミリ、太平洋側150ミリの見通し。これまでの大雨で川の水は増水し、地盤が緩んでいる所へさらに雨の量が増えるため、新たな河川の増水・氾濫や土砂災害などに厳重な警戒が必要だ。
関東以西はしばらく40℃迫る暑さ続く
東北は31日(水)も雨が残る可能性があるものの、8月1日(木)ごろからは晴れる日が多くなる見込み。8月がスタートすると同時に、南部・北部ともに平年より遅い梅雨明けの発表がありそうだ。 九州から関東甲信にかけてはきょう28日(日)から徐々に安定して晴れ、最高気温は連日35℃以上となる予想。特に週明けあす29日(月)の最高気温はさいたま、埼玉県熊谷市、秩父市、甲府、静岡県浜松市で39℃と40℃に迫る所が続出する見通し。あさって30日(火)以降も内陸を中心に40℃近い暑さが予想され、40℃以上となる所が続出するおそれもある。
オリンピック寝不足は熱中症リスク高
関東から西では災害級の暑さが予想されているため、熱中症に厳重な警戒が必要だ。特にパリオリンピック期間で睡眠不足の人や、夏休み期間の子ども、暑さを感じにくい高齢者は熱中症のリスクが高くなる。できるだけ不要不急の外出は避け、周囲と声を掛け合って適切にエアコンを使用し、こまめな水分補給を行って過ごしたい。
万が一、めまいや頭痛など熱中症の疑いがある場合は、環境省はすぐに涼しい所へ移動して水分や塩分を補給し、すみやかに医療機関を受診するよう呼び掛けている。 なお、気象庁は九州から関東甲信にかけて、気温の高い状態はさらに1か月程度続くとして長期間の高温に関する情報を発表し、農作物や家畜の管理への注意も呼びかけている。 最低でも向こう1か月程度は、危険な暑さの出口は見えそうにない。 (気象予報士・鈴木悠)