【東北】30日(火)にかけて梅雨末期の大雨に厳重警戒 梅雨明けは8月初旬か
東北はこの先も30日(火)ごろにかけて警報級の大雨が続くおそれがある。すでに記録的な大雨となっている日本海側で特に雨の量が増え、新たな河川の増水・氾濫や土砂災害などの危険度が高まりそう。その後、8月1日(木)ごろから東北南部では晴れる日が増え、東北北部は3日(土)ごろから晴れる時間が長くなる見込み。それぞれ平年より遅い梅雨明けの発表がありそうだ。
山形では400ミリ超え続出の記録的大雨
23日(火)ごろから東北付近に梅雨前線が停滞し、南の高気圧のふちを回る湿った空気や台風3号周辺の湿った空気が流れ込んだ影響で特に25日(木)に雨雲が発達した。山形県では降り始めからの雨量が400ミリを超えている所が複数あり、平年7月1か月分を上回る雨量がわずか数日で降るなど日本海側を中心に梅雨末期の記録的な大雨になっている。
梅雨前線の停滞続く 新たな災害に厳重警戒
梅雨前線はこの先も東北付近に停滞する見通し。27日(土)夜にかけて局地的には1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降り、28日(日)はあちこちで激しい雨や雷雨となりそうだ。28日(日)正午までの24時間に降る雨の量は、多い所で日本海側180ミリ、太平洋側120ミリの予想。その後、29日(月)正午までの24時間では日本海側200ミリ、太平洋側120ミリとさらに雨量が増え、日本海側では300ミリ近い雨量となるおそれがある。
その後も30日(火)にかけて山形県や秋田県を中心に、警報級の大雨が続く可能性がある。山形県や秋田県ではこれまでの大雨で氾濫や増水している河川があり、すでに地盤が緩んでいる。このあとさらに雨の量が増えて新たな災害発生の危険度が高まるため、川の近くや崩れやすい所には絶対に近づかないでほしい。大変な状況が続くが、安全を第一に考えて過ごしてもらいたい。
東北南部・北部の梅雨明けは
東北は7月最終日となる31日(水)も雨が降りやすいものの、8月に入る1日(木)以降は前線がやや北上するため南部では晴れる所が多くなりそう。東北南部では平年より1週間ほど遅い梅雨明けの発表があるかもしれない。東北北部は3日(土)ごろから次第に晴れる時間が長くなるため、8月上旬までには平年よりやや遅い梅雨明けの発表となりそうだ。
なお、東北では31日(水)ごろからの約5日間の気温は平年よりかなり高いことが予想され、気象庁からは高温に関する早期天候情報が発表されている。熱中症の危険性がより高まるため体調管理に気を付け、農作物や家畜の管理にも注意が必要だ。 (気象予報士・鈴木悠)