東北日本海側はさらに300ミリ近い雨量予想 新たな河川の増水・氾濫に最大級警戒を 九州~関東は酷暑と急な雷雨続く
記録的な大雨となっている東北では、この土日も梅雨前線が停滞してさらに雨の量が増える見通し。日本海側の多い所では29日(月)正午までに300ミリ近い雨量が予想されているため、新たな河川の増水・氾濫に最大級の警戒が必要。また、土砂災害や低い土地の浸水などにも厳重な警戒が必要だ。九州から関東は晴れて35℃以上の猛暑日が続出し、午後は急な雷雨となるおそれがある。この週末も熱中症と空模様の変化に気を付けて過ごしたい。
東北日本海側 新たな災害発生リスク高まる
東北では梅雨前線の影響で、午前11時までの72時間に降った最大降水量は山形県最上郡真室川町差首鍋(さすなべ)444.0ミリ、新庄市403.5ミリなどを観測。1976年からの統計開始以来最も降水量が多くなるなど、日本海側を中心に記録的な大雨になっている。
東北ではこの土日も梅雨前線が停滞し、湿った空気の流れ込みが続くため日本海側を中心にさらに雨の量が増える見通し。東北日本海側の多い所で、29日(月)正午までに300ミリ近い雨が降る予想だ。山形県や秋田県ではすでに氾濫している河川があり、このあと新たに増水・氾濫する河川が増えるおそれがあるため最大級の警戒を続けたい。また、これまでの大雨で地盤が緩んでいるため、土砂災害や低い土地の浸水にも厳重な警戒が必要だ。
関東は局地的に非常に激しい雷雨おそれ
この土日は前線に近い新潟県や北海道も雨が降ったりやんだりの見通し。そのほか九州から関東にかけては晴れて、最高気温は35℃以上の猛暑日になる所が多くなりそうだ。きょう27日(土)は35都府県に熱中症警戒アラートが発表され、大分県日田市は39℃と40℃に迫る危険な暑さが予想されている。こまめな水分補給など万全な熱中症対策が必要。
九州から関東にかけては日差しの届く所が多いものの、午後を中心に天気は急変するおそれがある。特にきょう27日(土)午後は関東で発雷確率が高く、北関東では局地的に傘が役に立たないような非常に激しい雷雨となる可能性がある。短時間で道路が冠水したり、突風やひょうが降るおそれもあるため、熱中症とともに空模様の変化にも気を付けたい。
東北は30日(火)ごろにかけて大雨警戒を
東北では日本海側を中心に、週明け以降も30日(火)ごろにかけて梅雨末期の大雨が続くおそれがある。特に山形県や秋田県では少しの雨でも新たな災害が発生する可能性があるため、大変な状況が続くが安全を第一に過ごしてほしい。 週明け以降の九州から関東も災害級の暑さが続く見通し。内陸を中心に40℃に迫る所が続出するおそれがある。天気は次第に安定し、急な雷雨はあっても山沿いなどごく一部に限られてくる見込みだ。 (気象予報士・鈴木悠)