片山元総務大臣が裏側語る…総務省から“根回し”あった? 年収の壁上げると5兆円減収、地方から悲鳴「財政破綻」【Nスタ解説】
ホランキャスター: ふるさと納税などで潤沢に資金がある自治体は、それを充てることもできると思いますが、どのような自治体が税収減によって困りやすい傾向にあるのでしょうか。 前鳥取県知事 片山善博氏: 一般的には大都市です。たとえば神奈川県なら横浜、川崎、相模原といった政令指定都市へのダメージが大きいでしょう。政令指定都市は住民税の割合が高いので、横浜や、特に川崎は大変だと思います。 もう代替財源もないので、どこを減らしますかというと、私が恐れるのは、たとえば学校の正規の教員を非正規に置き換えてしまうことです。これは今でも財政難のところはやっていますが、そういうことがこれから進行するのではないかと、私はすごく懸念しています。 元競泳日本代表 松田丈志さん: 県の税収がどれぐらい減るかという試算がありましたが、県の人口の規模感などとは、あまり比例していないように見えました。 前鳥取県知事 片山善博氏: いえ、かなり比例はしていると思います。個人住民税なので、だいたい人口に比例しますし、あとは高額所得者が多い地域とそうでない地域とで差があります。 鳥取ぐらいの小さな県でも、150億円ぐらいの減収になります。鳥取県は税収入が600億円ないため、それで150億円減るというのはものすごいダメージです。 井上キャスター: 政府は、自分たちが進めたい政策については兆円規模でどーんと予算をつける一方で、こういう7兆円の減収ということになると、ブレーキを踏みたがるように見えてしまいます。納得できないモヤモヤ感があるのですが… 前鳥取県知事 片山善博氏: 今までの岸田内閣のときも何兆円と予算をつけることはありましたが、だいたい単年度で終わります。 しかし今回、103万の壁を国民民主党の言うとおりに変えると、恒久的に未来永劫続きます。これは政府としても、やはり二の足を踏まざるを得ません。 ホランキャスター: 確かに、頻繁に見直すものではないですものね。
井上キャスター: 今週中にも何か結論が出る、というところにはなってきました。 ========== <プロフィール> 片山善博氏 前鳥取県知事 大正大学 地域構想研究所所長 2010年9月から翌年まで総務大臣を務める 松田丈志さん 元競泳日本代表 五輪4大会出場 4個のメダル獲得 JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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