片山元総務大臣が裏側語る…総務省から“根回し”あった? 年収の壁上げると5兆円減収、地方から悲鳴「財政破綻」【Nスタ解説】
前鳥取県知事 片山善博氏: その通りです。手取りを増やすと国民の所得が増えるので、所得税も住民税も多少増えます。 ただ、税収が減ったものと税収が増えるものとがどういう関係になるのかというのは、ちゃんと計算しなければいけません。しかし、それができていないのです。 なんとなくふわっと「手取りが増えれば税収が増える」という話はありますが、目分量で言うと、減収ほどは絶対増えません。ですから、穴が大幅に開くことは確かだと思います。 いろいろな前提を置かなければいけませんが、かなり大雑把な計算はできますし、減収に見合う増収はまかなえないということは、おおよそわかるでしょう。 ホラン千秋キャスター: それは、出そうと思えば出せる情報ですよね。「結局マイナスになるじゃないか」と指摘されることを懸念して出していない可能性もあるのでしょうか。 前鳥取県知事 片山善博氏: その可能性もありますし、あまり考えていなかったという可能性もあります。 というのは、選挙のときに「手取りが増えます」と言うと、やはり有権者の皆さんは喜びますよね。「実はこのようになります」というのは、あまり考えていなかったのかもしれません。 ■教育、福祉、人員削減…年収の壁の引き上げで生活への影響は? 井上キャスター: 手取りを増やす、103万円の壁を上げるというワンイシューは、確かにわかりやすかったです。しかし議論を進めるうえで、178万円まで上げるのは厳しいから130万円までなのか、それとも150万円までなのか、その落としどころもオープンに話を伺いたいと思います。 元競泳日本代表 松田丈志さん: 試算をしていただいて、どのラインが本当に実現可能なのかというところは知りたいです。手取りが増えたくないと思っている人はいないですし、手取りが増えるのは嬉しいことですが、実現可能かどうかの根拠は示してほしいです。 良原キャスター: 地方の減収があった場合、どのような影響が考えられるのかを片山さんに伺いました。