日本はUFO目撃件数・世界一!? 国家安全保障上の脅威なのか、それとも宇宙からの来訪者なのか?日本政府がその謎の解明に乗り出している
2011年に原発事故が起きて以降、オンラインフォーラムやYouTubeには福島県の上空を移動する光や未確認異常現象(UAP:Unidentified Anomalous Phenomenaは現代におけるUFOの呼称)の解説や動画が数多く公表されている。 【写真】敵国か? 地球外からか? そもそもUFOなのか? 未確認空中現象の解明に向けて日本政府が動き出した。
政府は専門機関を設置した
2024年5月28日(火)、日本で政府関係者による会合が開かれ、80名を超える超党派のメンバーからなる調査機関、「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟」の設立が発表された。これは、2023年の米海軍による情報公開(『不可解な飛行を行う』と未確認物体に関するパイロットの証言などが公開された)と、それを受けての米議会の調査の延長線上にある動きといえる。米国防総省では2022年7月に、UAPによってもたらされうる脅威の徹底調査を目的として、「全領域異常解決局(AARO)」を創設しているのだ。
UFOではなくスパイの可能性も?
この夏、アメリカのAARO(未確認空中現象を調査する米国防総省傘下の機関:All-domain Anomaly Resolution Office)をそのまま踏襲するような形で、日本政府が新たなUAP調査機関の立ち上げに踏み切った流れから、UAP調査を世界的な取り組みにしたいと考える米政府の圧力が働いたと見る向きもあるだろう。 しかし、ローブ博士は、中国や北朝鮮といった国々の潜在的脅威が、日本とアメリカをこのような立場に向かわせたと考えている。 「地球外知的生命体の存在を見つけ出すことが科学的に極めて重要な意義を持つことは確かです。ですが、国家安全保障にとって重要なのは、これらの物体の正体が何であるのかを政府として確認するということです。近隣国のスパイ活動が疑われるのであれば、目撃された物体が偵察用ドローン等のデバイスでないことを、政府として確認しておく必要があるのです」
日本政府は“何かわからないもの”を追究していく姿勢
UAP調査を目的とした新たな議員連盟が動き出し、事務局長に就任したのは、日本維新の会の浅川義治衆議院議員だ。浅川議員は以前よりこの問題に積極的で、「UFO議員」とあだ名まで付けられている。「UFOというと日本ではオカルトで、政治課題になじまないイメージだった」「安全保障上の問題が明らかになったときは対処しないといけない」と訴えている。 また、同議連の会長を務める浜田靖一元防衛大臣は、ローブ博士ほか科学者たちの考えを支持する立場であり、国家安全保障と科学的探究の両方の観点から、UAP研究が必要不可欠だと見ている。