【インタビュー】YOSHIROTTENが霧島アートの森に、 未知の光で自然を映し出す。
建築家・早川邦彦が設計した宇宙船のような展示室の2階で待ち構えるのは《》だ。 「未確認飛行物体、ではなくて(笑)、“Unearthed Found Objects”の頭文字です。アンテナやソーラーパネルなど自分で“発掘したもの”をコラージュして、それを空に飛ばしてみたいという無邪気な気持ちでこの作品を作りました。モニターにはiPhoneで撮影した自然の様子をモノクロに変換し、ノイズを入れた映像を流しています。地球以外に暮らす誰かがこれを見て“地球の海はこんな色をしているんだ”と思うかもしれない。受け取る情報って一部だったり、加工されていたりして、見えているものがすべてではない。普段からそれを忘れないようにしています。また、光が変わることでものの見え方は変わるし、目で捉えられないものも無数に存在する。そういうことを意識できたら、固定観念から放たれて、もっと自由にものを見たり、“もしも”と想像しながら自分の世界を広げていけるのかなって思います」
『FUTURE NATURE II In Kagoshima』
屋外のアプローチにはモノリス型の作品《SUN》を設置。広大な野外の展示空間には草間彌生やダン・グレアムなどの彫刻作品も点在。●〈鹿児島県霧島アートの森〉鹿児島県姶良郡湧水町木場6340-220。TEL0995 74 5945。~2024年11月24日。9時~17時(入園は16時30分まで)。月曜休(祝日の場合は翌平日休)。観覧料 1,000円。
photo_Yoshikazu Shiraki text_Mariko Uramoto