突然の肌トラブル、もしかして....? 「更年期」が肌に与える3つの影響
更年期が肌に与える影響と対処法は?
更年期に肌トラブルが起こる理由を知ることは予防と対応に繋がる。そして、更年期に肌が変化する理由を知る鍵は、エストロゲンが肌の見た目と感じ方に重要な役割を果たしていることだ。 「エストロゲンは、肌のハリや潤い、強さを維持するのに不可欠な土台であるコラーゲンやエラスチンの形成をコントロールしています」とマーモン博士。 そのため「エストロゲンが減少するにつれ、肌に直接影響を及ぼすのです」と、Audubon Dermatologyの皮膚科医ディアドル・フーパー医師は加える。「その影響は、更年期の最初の数年間に容易に起こります」 ところが、いくつかの研究から、エストロゲンの減少だけでなく、アンドロゲンのレベルも肌の皮脂生成や毛の成長などに影響を及ぼすことがわかっている。 「体の中に、比較的過剰なテストステロンがあり、その量は必ずしも非常に多いというわけではなく、実際には減少しているかもしれないけれど、エストロゲンよりは勝っているので、肌の見た目が違っていることに気付く」とフーパー博士は言う。 更年期に起こりうる肌の変化をいくつか挙げてみよう。
1. 大人ニキビ
マーモン博士によると、エストロゲンに対してアンドロゲンが多くなると、特に顎のラインに沿って吹き出物やシミの原因になる。老化の過程で新しい細胞に入れ替える力が衰えるにつれ、アンドロゲンは皮膚の皮脂生成を増やす。これが毛穴の詰まりや感染の温床になる。幸い、このタイプのニキビは治療可能だとフーパー医師は言う。 対処法は? ●皮膚科クリニックなどの医療機関でニキビ用の処方薬を出してもらう。「ホルモンが原因のニキビは通常、市販薬だけでは済まない」とフーパー医師は言う。また、10代のニキビを治療する市販薬は皮膚を乾燥させ、薄くなった皮膚には刺激が強すぎることも多くの専門家はわかっている。そのため、大人ニキビへの対応として利用することはおすすめできない。その代わり、フーパー医師は、スピロノラクトンと呼ばれる薬を使うと、テストステロンの影響をブロックし、皮膚をクリアにすることを発見したという。 ●サリチル酸配合のニキビ用洗顔料を使う。AADによると、顔を定期的に洗うと毛穴の詰まりを防ぐのに役立つ。サリチル酸は特に皮膚の角質をケアし(細胞のターンオーバーを促す)、炎症を低減することで知られている。他にも毛穴をクリアにする成分はあるが、あなたの肌に合うかどうか、皮膚科医と相談して確認することが重要だ。