女子バレー、タイ戦の奇跡はなぜ起きたのか
――残り3試合。欧州の強豪、イタリア、オランダ戦が残っていますが、リオ五輪出場権を獲得するためには、今日、20日のドミニカ共和国戦が最重要です。勝つための条件は? 「サーブです。本来、日本の一番の武器であるはずのサーブが、この4試合、ずっとよくありません。ドミニカは、高さもパワーもあり、19歳のマルチネス のようにブロックの上から打たれる怖さを持った選手もいます。サーブで崩せさえすれば、その高さもパワーも封じこめることができるのですが」 ―サーブが不振の原因は? 「コントロールを重要視するあまり、コースを狙いすぎているのか、全体的にスピードもなくサーブが弱いように見えます。ミスが多くなっているので、恐怖感があるのかもしれませんが、結果的に強さを失い、コースも甘くなっているのです。昨日のタイ戦の勝利で、そういう守りの気持ちが攻めの気持ちに切り替わってくれればいいのですが、サーブを改善しない限り、イタリア、オランダは厳しい戦いとなるでしょう。オランダは、監督が替わりさらに守備も隙がなく堅固になっています。サーブから崩さねば勝機が見つかりません 」 タイ戦で2セットを失ったため、勝者ポイントが「3」でなく「2」となり、今日のドミニカ戦で3-0、あるいは3-1で勝って勝者ポイント「3」を獲得しても、リオ五輪出場決定とはならないが、王手をかけることにはなる。タイ戦の奇跡が、チームをどう変えるのか。泣いても笑ってもリオ出場へ残り3試合だ。