バスケ実業団選手からラグビーに転向、3年で代表入り。村上愛梨が「好きだからでしかない」競技を続けられた原動力とは?
女子スポーツの競技登録者数が大学卒業を機に減ってしまう問題について、スポーツ用品を手掛ける株式会社モルテンは「KeepPlaying プロジェクト」を通じてサポートの輪を広げ、さまざまなアスリートのストーリーを共有してきた。15人制ラグビー選手の村上愛梨選手は、バスケットボールの実業団でプレーしていた26歳の時にラグビーに転向。恵まれたフィジカルを活かし、3年目で日本代表キャップを刻むなど、非凡なキャリアを歩んできた。転向の背景にあったストーリーとは? LGBTQ+の当事者としても発信を続ける村上さんの活動やメッセージにも耳を傾けてみたい。 (インタビュー・構成=松原渓[REAL SPORTS編集部]、写真提供=村上愛梨)
強みはフィジカルを生かしたコンタクトプレー
――村上選手は現在、15人制ラグビーの横河武蔵野アルテミ・スターズでプレーされていますが、どんなところにラグビーの魅力を感じていますか? 村上:ラグビーは一人一人に異なる役割を与えてくれる、多様性に満ちたスポーツです。球技の中でも格闘技に例えられるほどパワフルな競技ですが、華麗なステップやスピードで魅了できるところも特徴だと思います。 ――ご自身のプレーの一番の強みはどんなところですか? 村上:もともとバスケットボールの選手だったこともあり、体の大きさは強みで、強く当たりにいくプレーは自分の武器だと思っています。アルテミ・スターズでは最年長なので、精神的に後輩たちを支えたいという思いもあります。 ――練習とお仕事は、どのように両立されているのでしょうか。 村上:今は生命保険会社に勤めていて、仕事の後に練習をしています。グラウンド練習は月曜日と木曜日と土曜日の3回ですが、「文武両道」がチーム方針なので、他のメンバーも大学や仕事などをすべて終わらせてから、月曜日は夜7時45分、木曜日は6時半ぐらいから練習しています。ウエイトトレーニングや個人トレーニングは、その前にしている感じです。