村上信五さんが農業ビジネスに本格挑戦 ぶどうプロジェクト「パープルM」 目指すは、農業×エンタメによる農業の課題
数ある農業系スタートアップの中でも異色の存在感を放つのがノウタスです。 「人生に農に足す」をミッションとする同社は、人気アイドル・村上信五さんを社員に迎え、ぶどうビジネス「パープルM」をスタート。目指すは、農業×エンタメによる、農業の課題解決です。 「農業が楽しい」未来をどのように描いているのでしょうか。
【髙橋明久 Akihisa Takahashi】 ノウタス代表取締役会長 大学卒業後、商社を経てNTTデータにて金融インフラの戦略企画を担当。アクセンチュアなどのコンサルファームで多くの新規事業をリードする一方で、家族の農業支援、農業イベントの企画運営なども活動。 2022年、農業に人や企業、技術を足すノウタスを創業。 一般社団法人 農林水産ダイバーシティ推進連盟代表理事。ネットプロテクションズ EVP of Consulting。
偶然の出会いから生まれた「パープルM」
2024年7月7日、人気アイドルグループで活躍する村上信五さんをプロジェクトリーダーとするぶどうプロジェクト「パープルM」の記者発表が行われました。 「パープルM」を手がけるのは農業系スタートアップ・ノウタスですが、村上さんは同社の一社員としてこのプロジェクトに参画。新しいぶどうの取り組みが大きな話題となりました。
「パープルM」では「ぶどうをもっと楽しく、おいしく、身近に、無駄なく」を掲げ、ぶどうの観光農園、新種の研究開発、生産・加工・流通、さらには海外輸出などを手がけていきます。
2024年6月には大阪府高槻市と連携協定を締結。高槻市に農業法人「ノウタス高槻農園」を設立し運営をスタートしています。 「パープルM」の始まりは、ノウタス代表取締役会長の髙橋明久さんと村上さんの偶然の出会いからでした。 髙橋「2022年に、とある飲み会の場で偶然、村上と一緒になりました。村上信五と気づかないくらいアイドルの姿は完全に封印して参加者の話を熱心に聞いていたのですが、彼がたまたまノウタスのビジネスや働き方に興味を持ってくれたのです」 ノウタスは、髙橋さんを始めアクセンチュア出身者が中心になって設立。髙橋さんは、コロナ禍でリモートワークになったのをきっかけに、身内の農園を手伝いながら、コンサル業務を行うという働き方を実践するようになります。 髙橋「農家の仕事は早朝から日が昇るまでが基本です。その後9時からはコンサル業務をやるというのが意外なほどスムーズで、体力的にもそれほどきつくなかった。逆に1日がすごく充実して感じられました」 その話をアクセンチュアのチームメンバーにしたところ、「実はうちも実家が農家で…」「いつか農業やってみたいと思っていたんです」と、髙橋さんの働き方に共感する人たちが集まってきました。