実家の片づけで困ること 個人情報を含むものは捨てにくい 処理方法を掃除のプロが解説
親きょうだいが実家にしまいこんでいるものを片づける際、ひとめでゴミとわかるものは捨てやすいのですが、処分に困る場合も多いもの。とくに、年賀状や連絡帳など「個人情報」が書かれたものは、個人情報保護の観点から処分に悩む人も多いでしょう。今回は、そんな個人情報の処分方法について、片づけのプロ・伊藤まきさんにお聞きします。 【写真】「シュレッダーの中身、全部ひっくり返して必死につなげたわ」 まさかの失敗 実際の投稿 ◇ ◇ ◇
貼り固めたり、塗りつぶしたりする方法も
○ハサミやシュレッダーで裁断する 1枚ずつにできるものは、ばらしてシュレッダーやハサミで裁断しましょう。裁断したものはまとめて捨てず、いくつかのゴミ袋に分けて捨てるとより安心です。シュレッダーは、ホームセンターに行けば4000~6000円ほどで買い求めることができます。はがきや連絡帳など、ハサミで切っただけだと個人情報が見えてしまうものは、シュレッダーに任せたほうがいいでしょう。 また、家族や友人が映っているビデオテープや8ミリフィルムは、テープやフィルムをカットしてから捨てると安心です。ともに、切断部分を貼りつけると映像を観ることができてしまう可能性もあるので、何箇所か切断するようにしましょう。カットしたあとは、自治体の案内を確認して処分を。同様に、録画・録音されたDVDやCDは、ハサミで細かくカットしてから捨てましょう。 ○接着剤でページをくっつける 工作用ののりや、水に塗らすと溶ける木工用ボンドは使わず、接着力の強いものを使って貼り固めてしまう方法もあります。ただし、燃えにくくなるため、自治体によってはそうしたものを回収してくれない可能性が。あらかじめ、お住まいの自治体に確認してください。 貼りつける場合は、一部だけ試しに貼って乾かし、再度ページを開いてみましょう。もしはがれたとしても、個人情報がわからないようであればOKです。 ○油性のスプレーペンキで塗る シュレッダーにかけられない厚手のものや、貼り固めることができないものは、100円ショップで売られている黒色のスプレーペンキを使って塗りつぶしましょう。作業をするときは、周りに飛び散らないよう段ボールの中に入れて行うのがおすすめです。 ○年末年始のお焚き上げ 古い写真や卒業アルバムなど人間の顔が映っているものは、「お焚き上げ」がおすすめです。地元の神社で行ってくれることがありますので、確認してみてください。有料で引き受けてくれることが多いです。 ○メモリーの消去 デジタルカメラや電子手帳は、メモリーカードや内蔵メモリーに残っている情報をすべて消去しリサイクル、または燃やせないゴミとして処理を。最近の電話機は、電話機内に電話番号などを記録する電話帳機能が備わっている場合もあるので、処分する際はそうした情報の消去も忘れずに。 公共交通機関のICカードやクレジットカードなども、個人情報が詰まっています。細かく裁断して処分し、悪用されないよう注意しましょう。 個人情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が書かれたものは、意外にたくさんあります。個人情報漏洩のリスクを防ぐため、「適切な処理」をしてから捨てるようにしましょう。
和栗 恵