台湾南部のリゾート地・墾丁のイメージ悪化 交通部「自浄で信頼性再構築を」/台湾
(台北中央社)リゾート地として知られる南部・屏東県の墾丁が、地元業者のビーチ占領や物価高などで物議を醸している。インターネット上で「墾丁よりむしろ沖縄に行った方がいい」などの声が上がる中、交通部の陳彦伯(ちんげんはく)代理部長(大臣代理)は28日、墾丁の観光について改善の必要性を認め、原則的に自浄と自律による信頼性再構築と観光経験の向上の二つの方向性から改善に着手していくよう望む考えを示した。 墾丁を巡っては最近、ビーチパラソル業者にビーチが占領されている状況が明るみに出た他、人気ユーチューバーによって物価の高さが指摘され、イメージが悪化している。夏休みは墾丁にとっては繁忙期に当たるが、今年の賑わいは例年ほどではない。県交通旅遊処によれば、海外旅行熱と気候の影響で、平日の平均客室稼働率は約5~6割、週末でも約7~8割にとどまっているという。 陳氏は台北市内で開かれた記者会見に出席した際、墾丁の観光について言及した。陳氏は、部としてすでに関連の会議を開き、観光署(観光庁)に対し、墾丁国家公園管理処や地方政府、地元の観光協会などを招集して改善案を検討するよう求めたと説明した。 その上で努力の方向性として、地元の自浄、自律活動によって観光客の信頼を取り戻すことや、現地の観光協会や観光連盟、宿泊業者などが一丸となって良質な旅行プランをPRし、観光客に食から宿泊、レジャー、買い物、交通に至るまでにおいて全く新しい体験を提供することを望むと述べた。 (余暁涵/編集:名切千絵)