部下、後輩への〈ダメ出し〉で損する人・得する人の「決定的な違い」… 「ずっと気になってた」は絶対NGワード
マイナスの意見やダメ出しは諸刃の剣。少しでも加減を間違えてしまうと相手のモチベーション低下や、関係性の悪化を招くというリスクがあります。かといってさまざまなハラスメントに配慮しすぎてオブラートに包み込んでも、今度はどこをどう改善すればいいのか伝わらない。相手は迷ってしまいます。 【写真】人事評価で「上位5%」に入った人たちの働き方「驚きの共通点」 「ダメ出しの目的は、相手を傷つけることでも、ダメな部分を明らかにすることでもありません。相手の行動を変えることで、お互いがよりポジティブな未来を築くためです」 そう語るのは、「仕事さがしはIndeed」他、国内外20以上受賞の元電通コピーライター・藤田卓也氏。同氏の新刊『伝え方で損する人 得する人』から一部抜粋、編集してお届けします。
「ダメ出し」の本当の目的とは?
プロジェクトが予定通りに進まない。チームメンバーが壁に直面している。今のクオリティに満足できない。仕事の中では、誰かに改善点を指摘しなければならない場面が多々あります。 しかし、マイナスの意見やダメ出しは諸刃の剣。少しでも加減を間違えてしまうと相手のモチベーション低下や、関係性の悪化を招くというリスクがあります。かといってさまざまなハラスメントに配慮しすぎてオブラートに包み込んでも、今度はどこをどう改善すればいいのか伝わらない。相手は迷ってしまいます。 ダメ出しの目的は、相手を傷つけることでも、ダメな部分を明らかにすることでもありません。ただの批判でもありませんし、あなたがスッキリするためでもありません。 相手の行動を変えることで、お互いがよりポジティブな未来を築くためです。改善のための建設的な意見でなければなりませんし、行動を変えていくわけですから相手のモチベーションを損なわないことも重要です。 マネジメントの名著として名高い『プロフェッショナルマネジャー』(プレジデント社/ハロルド・ジェニーン)にはこんな一節があります。 「人は失敗から物事を学ぶのだ。成功から何かを学ぶことはめったにない」 ダメ出しが必要な場面は失敗したとき、もしくは失敗直前でしょうから、学びのチャンスなのです。伝える側も少しイライラしたり、ストレスを感じたりするかもしれませんが、またとない機会と捉えましょう。