クルマの「怒り顔」 20選 意外と好印象? 不機嫌そうに見えるデザイン
ゴードン・キーブルGT
ゴードン・キーブルは、ジョン・ゴードン氏とジム・キーブル氏によって1960年代に設立された短命の英国自動車メーカー。世界的に有名なイタリア人デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏が、同社唯一の市販モデルであるGTのボディスタイルを担当した。ジウジアーロ氏は、シボレー製5.4L V8エンジンを搭載したGTにふさわしい上品なボディを与えた。 ゴードン・キーブルは、フェラーリやアストン マーティンを打ち負かそうとした結果、資金を溶かしてしまい、わずか100台のGTを生産しただけで1967年に会社を畳むことになった。ゴードン・キーブルはまた、ロゴに「亀」をあしらった世界で唯一のブランドでもある。
プリムス・フューリー(1961年)
今はなきプリムスは、フォードやシボレーに対抗する入門車ブランドとして1928年にクライスラーによって設立された。プリムスはその歴史の中で、バラクーダ、チャンプ、フューリーなどの素晴らしいネーミングのモデルを生産してきた。フューリーは1950年代半ばから80年代後半まで生産されたが、1961年型がその名に最もふさわしいことは間違いない。 ウィングがフロントエンドを取り囲むように曲がり、勢いよくライトに突き刺さる様子は、何か恐ろしいものを感じる。贅沢に使われたクロームパーツと相まって、実に忘れがたい表情を作り出している。
カールマン・キング
道路を走っているとき、バックミラーにこのクルマが映るのを想像してみてほしい。カールマン・キングの価格は約3億円だが、「装甲」などを追加するともっと高くなる。中国のIATという企業が作り出したSUVのステゴサウルスだ。 6.8LのV10エンジンが搭載されているが、車両重量は5.9トン(一般的なSUVの2~3倍)という気の遠くなるようなもので、150km/h以上は出せない。しかし、急ぐために作られたクルマではない。世界一怒っているように見えるクルマは、カールマン・キングで間違いないだろう。
執筆 AUTOCAR JAPAN編集部