クルマの「怒り顔」 20選 意外と好印象? 不機嫌そうに見えるデザイン
シボレー・ロンディーネ・コンセプト(1963年)
シボレーは1960年代初頭、伝説的なイタリアのデザイン会社ピニンファリーナに、第2世代コルベット(驚異的な分割リアウィンドウを備えたスティングレイ)のシャシーをベースに「ロンディーネ(Rondine)」というワンオフ車を製作するよう依頼した。 スティングレイはフェンダーに波打つような筋肉を備えているが、ロンディーネは非常にスマートで、攻撃的な印象はほとんどない。ただし、フロントエンドを除いて。ロンディーネのボンネットの縁はスティングレイよりも角度がつけられ、前傾したグリルは獲物を引き裂くかのようだ。流麗なボディととらえどころのない顔の組み合わせは、不穏な美しさを生み出している。
VLFフォース1
2016年に登場したVLFフォース1(VLF Force 1)は、アストン マーティンの元デザイナーであるヘンリック・フィスカー氏によって設計された。ベース車がロングボンネットのダッジ・ヴァイパーであることから、獰猛な外観になることは運命づけられていたのかもしれない。 巨大なリアフェンダーとウィンドウラインの激しいフリックが圧倒的なパワーを感じさせ、フロントのアングルと極端に小さなライトが相まって、この上なく不敵な笑みを形成している。 50台の生産が計画されたが、実際に生産されたのは5台だった。フィスカー氏はその後、新企業フィスカーを立ち上げ、オーシャンをはじめとするEVラインナップの展開を目指したが、現在は厳しい状況に直面している。
BMW 1500
1950年代、BMWのデザインは流行遅れになり、危機的な状況を脱するために先進的なデザインが必要とされた。それが「ノイエ・クラッセ」(英語ではニュー・クラス)という形で登場した1500である。 その伸びやかなボディラインは、印象的なフロントエンドと同様にBMWのトレードマークとなった。ボンネットは前方に突き出し、スピード感を演出している。ここにサメのようなデザインが誕生し、BMWは世界を席巻することになった。