【101歳。ひとり暮らしの心得】失ったものを嘆いていてもしかたがない。老いてからも明るく楽しく生きるには、できないことはあきらめる潔さを
101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが綴った、毎日の小さな喜びを大切に、前向きに悔いの残らない時間を過ごす生き方。エッセイ集『101歳。ひとり暮らしの心得』(中央公論新社)から幸せな暮らし方の秘訣を紹介します。 * * * * * * * <生きていることが楽しくなる秘訣> ◆「できない」ことを受け入れる 歳をとると、それまであたりまえにできていたことが、だんだんできなくなります。 足腰が弱るので歩くのもままならないし、しゃがむことができないので床のゴミも拾えません。年齢とともに肉体は衰え、できないことが増えます。 でも、失ったものを数えて嘆いていたら、どんどん暗くなり、みじめな気持ちになるばかり。人によっては愚痴が増え、まわりの人を辟易させるかもしれません。 能力が落ちたら、それに変わる方法を工夫することも大事ではないでしょうか。また、老いてからも明るく楽しく生きるには、できないことはあきらめる潔さも必要です。 かつてと同じように暮らせなくても、与えられた今の生活を自分らしく楽しむことができたら、十分幸せだと私は考えています。
吉沢久子
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