「大江戸温泉物語」「湯快リゾート」が統合!料理&サービス革命の舞台裏
川崎さんは、湯快リゾートの立ち上げメンバーの一人。効率的な旅館運営で、その快進撃を牽引してきた人物だ。 今回の大江戸との統合後も、「GENSENホールディングス」運営本部長として、サービス改革の旗振り役を務めている。
「下呂新館」にはもう一つ、レストランに問題があった。 172席あるメインフロアから離れた78席のサブフロア。メインフロアの客は、料理が近いので何度も取りに行けるが、長い廊下を挟んだ先にあるサブフロアは、移動も大変な上、活気もない。 川崎さんは「サブフロアを使わないオペレーションに変えるべき。お客様の満足度が下がるのは間違いない。1部、2部、3部に分けて解決した方がいい」と大胆なオペレーション変更を提案する。 今までは、夜のバイキングは午後5時と7時の2部制にしていた。 それを3部制にすることで、一度に来る客数を減らし、評判の悪いサブフロアを使わないようにしようというのだ。 いきなりのオペレーション変更に、レストランマネージャーの中村彰宏さんは「2部制だとリセットの時間もあるし、気持ちが構えられる。ずっと客が入ってくることに、どれだけ対応できるか」。と戸惑いを吐露する。 これまでは、30分間の準備時間が取れた。しかし3部制にすると、これがなくなり、常にお客さんが出入りする事になってしまうのだ。
7月の3連休。レストランも混むことが予想されるが、あえて3部制を試してみることにした中村さん。 問題のサブフロアは、完全にクローズした。営業開始、レストランはすぐ満席に… いかにスムーズな入れ替えができるかがカギとなるが、新たなオペレーションはうまくいくのか――。
能登地震が襲った…歴史ある温泉街の灯を消すな!
2月10日、石川・和倉温泉。湯快リゾートが所有する大型温泉旅館「金波荘」。 本来なら、グループの最上級ブランド「TAOYA」として生まれ変わり、11月にオープンする予定だったが、元日に発生した能登半島地震で館内は荒れ果て、自慢の露天風呂に以前の面影はない。