このボールは絶対渡さない…大谷翔平選手の50号ホームランボールをめぐり、3人の観客が「自分のもの」と主張し、訴訟に発展!? おそろしいのは多額の税金と弁護士報酬
大谷翔平選手が放った50号のホームランボールをめぐり、訴訟に発展しているのをご存じでしょうか。大谷翔平選手の50号ホームランボールがオークションにかけられ、439万2,000ドル(日本円で6億6,000万円)で落札されたというニュースが全世界に報じられました。これは20年前にマーク・マクガイア選手の70号のホームランボールが300万5,000ドルでオークションに落札された時の記録を大きく上回ったことになります。国際税務のプロフェッショナルが日米の税金問題をわかりやすく解説します。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
50号のホームランボール、6.6億円で落札される!
大谷翔平選手が打った50号のホームランボールがオークションにかけられました。これは、20年前にマーク・マクガイア選手の70号のホームランボールが300万5,000ドルでオークションに落札された時の記録を大きく上回ったことになります。 オークションサイトによると大谷選手の50号のホームランボールには、0.9%の保険料と送料19ドルがかかると記載されていました。送料無料ではないところが笑えるのですが、報道によりますと、台湾の企業が落札し、アメリカに来てボールを受け取るようです。 50万ドルからスタートしたオークションは44のビッドが入り、最後の2日間で230万ドルになりました。そして規定の時間より2時間30分延長され、ついに439万2,000ドル(日本円で6億6,000万円)まで跳ね上がり、落札されました。
3人が「自分が持ち主だ」と主張し、訴訟に
ここからが本題です。白熱しているのはオークションだけでなく、このボールの持ち主たちです。 持ち主たちというのは、今はまだ一人ではなく、自分が持ち主だと3人が主張し、訴訟に発展しています。 ホームランボールを掴んで離さなかったのはクリス・ベランスキ氏とのことですが、彼に力ずくでボールを奪い取られたと主張しているのが18歳のマックス・マタス氏。さらに、最初にボールを掴んだのは自分であり、手すりを超えてジャンプしてきたファンに圧迫され、ボールが手から離れたと主張しているのがジョセフ・ダビドフ氏です。 持ち主が定まっていませんが、裁判所はオークションを実行しても問題ないとし、今回のオークションが行われました。なんともアメリカ的です。日本では考えられないですね。 MLB(メジャーリーグ)ではボールを取った人がそのボールの持ち主になるという規定があります。ドジャースは30万ドル(4,320万円)を提示し、ベランスキ氏にボールを球団に渡すよう交渉したようですが、ベランスキ氏はオークションにかけたほうが儲かると判断し、球団には渡さなかったようです。 今回の金額からすると、例え3等分したとしても一人150万ドル(2億3,000万円)弱になります。 過去にバリー・ボンズ選手が打った73号のホームランボールをふたりの観客が取り合いになったことがありますが、このとき裁判所は売上金をふたりで分ける判決を下しています。
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