【特集】1億5千万円以上をだまし取ったとされる“頂き女子りりちゃん” 事件直前まで通っていたホストの言葉に涙 私の詐欺は“地面師”とは違う 「こっちも与えました詐欺罪」 最高裁・上告中
■逮捕直前まで通っていたホスト
この事件では、渡辺被告だけでなく、元担当ホストがだまし取った金と知りながらホストクラブの飲食代としておよそ3800万円を受け取ったとして逮捕・起訴され、執行猶予付きの判決が言い渡されています。 実は、渡辺被告には逮捕直前まで通っていた“別の”ホストがいたといいます。
今も歌舞伎町のホストクラブでナンバーワンとして働いていて、2024年10月、取材に応じました。 渡辺被告が直前まで通っていたホスト: 「(渡辺被告は)今年4月から逮捕される8月まで、ほぼ毎日店に来ていた」「一言でいうと“いい子”」「まいちゃんが使った最高額はバースデーで4000万くらい、その月は2億以上売り上げがあった」 記者:「面会には行かないんですか?」 渡辺被告が直前まで通っていたホスト: 「俺が今、会いに行くこともできるけど、それは本人のためにならない」「本人に伝えたいことは、まいちゃんを忘れたことは1日もないってことくらいかな」 2024年11月の面会取材時、その言葉を渡辺被告に伝えると笑いだし、その後、涙を流しました。 渡辺被告:「私は最後の半年間、彼にお金を用意することだけに全てを使っていて、そういう自分に対しても、全てひっくるめて泣けてきました」「自分はおかしいです」 大金をホストにつぎこんだ自身の過去への後悔か、または、ホストクラブへの未練か、「自分はおかしい」と発言した裏側に、どんな思いが隠されているのか、読み取ることはできませんでした。
■2024年やり残したこと
さらに渡辺被告が続けて話したのは、「2024年やり残したこと」。 渡辺被告:「最近生きるようになってきたから、2024年っていうか…、やり残したことは“外に出ること”」「外に出られない代わりにXで獄中日記を配信した」「この事件に対して、色んな人に目を向けてほしい、もっともっと色んな人が目を向けて考えてくれたら、何か変わるかもしれない」「外に出られたら、みんなの反応や意見を直接見たり、 知ることができた。でもその機会を今年は逃してしまった、くっそ~」 懲役8年6か月の刑が確定すれば、外に出られるのは未決勾留日数をのぞいても2032年。(仮釈放などの場合を除く) 一方、取材に応じた被害男性の傷は癒えそうにもありません。 被害にあった50代男性:「被告人には保険も全て解約して全財産を用意した」「とにかくお金を返して欲しい」「今も時折、気が狂いそうになることもあります」