708日ぶり復帰登板を白星で飾れなかった西武の内海哲也は超技巧派左腕として生き残れるのか?
西武の内海哲也(38)が22日、京セラドーム大阪で行われたオリックス戦に巨人から移籍後、初登板。2018年9月14日の横浜DeNA戦以来、約2年ぶりの先発マウンドに立ったが、4回、6回にアダム・ジョーンズ(35)に許した2本塁打による4失点が響き、6回92球3安打2四死球4奪三振で降板して負け投手になった。ストレートは、最速139キロまでしか出なかったが、ボールを動かし、カーブ、チェンジアップの変化球を巧みに操る緩急とコントロール重視の超技巧派左腕に変貌を遂げていた。投球テンポもよく辻監督は「先発合格」を明言した。また内海は、6回に杉本裕太郎(29)から、この試合4個目の三振を奪い、史上56人目となる通算1500奪三振を達成した。
「マウンドに上がる前は緊張しました」 708日ぶりとなる西武移籍後初の1軍マウンド。巨人で歴代11位となる133勝をあげているプロ17年目の左腕も、その特別な日に打ち震えたという。 先頭の大城には、何かの意思表示をするかのように全球ストレート勝負。カウントを整え、最後は、137キロのクロスファイアーをインサイドに投げ込むと、大城はピクリともバットを動かすことができなかった。だが、巨人時代の2011年に18勝で最多勝をマークした内海の姿は、ここまで。超技巧派左腕に変貌を遂げた内海は、ここから変幻自在の投球で、オリックス打線を手玉にとっていく。 二死から、この時点で、打率.374、7本、32打点のオリの主砲、吉田正に初球は113キロの大きなカーブをアウトローに落とす。2球目は、ほぼ同じ場所に137キロのストレート。緩急をつけてストライクを先行させると、チェンジアップ、カットボールと続け、最後は、117キロの大きなカーブに泳がせた。腰を引き片手打ちになってのセンターフライである。2回には、中嶋監督代行が4番に抜擢した中川、5番のジョーンズを続けてチェンジアップを使い計算づくの内野ゴロ。 西口投手コーチが「いいリズム、いいテンポで投げられている。何より(球の)高さがいい」と絶賛した内容で、4回一死までノーヒットピッチングを続けた。