「カズの息子」という呪縛の先へ。親の力をプラスに換えて、三浦孝太19歳の挑戦
「いまは、31日の試合のことしか考えていません。出るからには格闘技ファン、一般のファンにも楽しんでもらえるような試合にしたい。お父さんの息子ということで注目されてきましたが、自分にも何か人に認めてもらえることがあればいいなとはずっと考えてきたので、試合が終わったあとに三浦孝太という1人の人間としての“生き方”が見つけられたら」 そして、今年1月に母方の祖父を亡くした三浦は、こうも言った。 「できれば大好きだったおじいちゃんに格闘技の試合を見せたかった。お母さんとお父さんは成功する姿を見せ、お兄ちゃんも俳優としてデビューする姿を見せているのに、自分だけが見せられなった後悔はあります。おじいちゃんが亡くなったのは今年だし、年内中に何とかという思いはありました。そのことが今回試合をする決断にありましたし、勝った姿を天国のジイジに届けたいと思っています」 カズの息子ではなく、1人の人間として認められたい。そして、天国の祖父を安心させたい――。大晦日、三浦孝太はそんな思いを胸に初めてリングに上がるのである。