大人気ルアーがただ小さくなったわけじゃない!『バロール65(エクリプス)』の秘密
サイズが違うだけじゃない! モデルで異なるアクションの質
65の登場で3モデルがラインナップすることとなる「バロール」だが、実はサイズが違うだけでなく、動きの質も異なっている。 前田「御存知の通り、バロールはリトリーブスピードや水流の受け方によってロールとテールスライドを使い分けることができるルアーです」 前田「例えば90はバランス型で、アップ~アップクロスで泳がせるとロール、ダウンクロス~ダウンで泳がせるとテールスライドアクションと、きっちりと泳ぎ分けてくれます。ドリフトの釣りではこの切り替わるタイミングが食わせのきっかけになったりもするわけです」 では2作目に当たる130はどうなのだろうか。 前田「ロール主体のアクションです。アップではもちろんロールなのですが、ダウンでもわずかにテールスライドが入るだけで、ロールが強めの動きになっています。これはボリュームがある分、大きく動くと派手すぎてしまうからなのですが、このサイズ感でロール主体の弱い波動というのがバチ抜け時に効果的な理由だったりもします」 そして最新作の65もまた、異なる性質を持つ。 前田「アップでロールなのは共通ですが、ダウンや速めのリトリーブスピードなど、しっかりと水を受けて泳ぐ際は強めのテールアクションで泳ぐんです。より一般的なシンペンの動きに近いというんですかね。130とは逆で、しっかりと動くことでボディの小ささゆえの存在感の薄さをカバーしているわけです」
小さいからこそのメリット・デメリット
65mmともなると、シーバス用プラグとしてもかなり小さい部類に入る。 だからこその欠点はもちろん、ある。 前田「干潟などのオープンウォーターでとにかく遠投して探る、という釣りには適していません。それは想定していない釣り。『バロール65』は言わば近距離戦用のルアーなんです。とはいえ40mくらいは飛ばせるので、近距離に対して正確に投げられるようにはなっています」 立ち位置から容易にキャストできる橋脚や、手前のブレイクラインなどは『バロール65』の強みがより活きるのだという。 前田「誰もが投げる橋脚。そこにいる魚は当然神経質になっているはずです。まずそういった魚に対しては、65mmというサイズ感が大きな武器になる。そして近距離戦で正確に投げられるということは、明暗の際や流れのヨレなど、シビアな着水点に対してルアーを落とすことができ、任意のトレースコースを高い再現性で通すことができるわけです」 また、一級ポイントに比べて小場所になりがちな二級ポイントにおいても、正確な釣りができる65は強力な武器となってくれるだろう。 前田「サイズが小さいので、濁りもあまり得意ではありません。ですが豊富なカラーラインナップを予定しておりますので、そのローテーションで対応できるはずです。最も、小さいことは利点でもあって、目の前に落とすことができれば食わせられるんですけどね」 その点においても、近距離戦で正確に投げられるというのは武器になるのだ。