【プレミア12】井端ジャパンがアメリカを圧倒 小園海斗は2本塁打、7打点の活躍にも「ホームランが出ているのはちょっと怖い」
対するアメリカは5回裏、58球のヒルから同じ左腕のダレル・トンプソンに交代。ここで活路を切り拓いたのが、一死から打席に入った源田だった。 「それまでけっこうみんなファーストストライクを(振らずに)通している感じで、ちょっと後手後手だったので思いきって初球を振ってみようかなといきました」 【逆転を生んだ井端ジャパンの積極性】 源田は初球、外角に来た146キロのストレートをセンター前に弾き返す。初対戦の相手が投げてくるストレートの軌道に対し、どう対応したのか。 「ビデオはしっかりみんなで見ていましたし、軌道はある程度数値化されているもの(=データ)もあるので。あとは打席に立ってみての感覚もあります」 相手投手が交代したところで「初球を振ってみよう」と頭を切り替え、事前にインプットしたイメージを踏まえてスイングをかける。そうした積極性と技術が身を結んだヒットだった。 つづく8番・佐野恵太(DeNA)がセンター前安打で一、二塁とチャンスを広げると、9番・坂倉将吾(広島)はライト線へのタイムリー二塁打で同点。2アウトになったあと、2番・小園がライトオーバーのタイムリー三塁打を放って2点を勝ち越した。 「対戦したことのないピッチャーだったので、なんとか気持ちでいきました」 そう振り返った小園だが、今大会では積極的にスイングを仕掛けて好結果を出している。ファーストストライクから振りにいける要因を聞かれると、その答えが小園らしかった。 「要因はなくて、いつもやっていることなんで。そこだけやりきるっていうのは忘れないでやっています」 ペナントレースと変わらない姿を、プレミア12でも見せているだけだと言うのだ。国際大会では初対戦の投手ばかりで、継投のタイミングも早いから打席ごとに異なる相手との対決になる。それでも、小園は自然体で臨めているという。 「あまり何も考えてないと言うと、おかしいですけど(笑)。感覚がないので合わせるというか、振っていくしかない。それで結果が出たらいいかなと思っています。受け身にならず、どんどん攻めていくっていう感じです」 小園は5回に勝ち越し打を放つと、7、8回には2打席続けてライトに本塁打を放ち、計7打点で勝利の立役者になった。