「韓国が納得するまで謝る」イシバは“第2のハトヤマ政権”だ… 尹錫悦が期待する根拠
米国をテコに韓日新宣言
――「第2次朝鮮戦争」は本当に起きるのでしょうか? 鈴置:起きなくとも、北朝鮮に対峙するハラを固めた韓国の政権は、日本との良好な関係を演出し続ける必要があります。それが「第2次」の抑止にもなるわけです。 日本に仕掛けるとしたら「竹島」のような攻撃型ではなく、融和型を採用するでしょう。尹錫悦政権には米国に対し、「韓米日の軍事協力強化のためにも韓日の新宣言が必要だ。消極的な日本に圧力をかけて欲しい」と訴える手があります。 日米関係がいい時でしたら米国は取り合わないでしょうが、第2のハトヤマが登場したのです。お灸をすえるために「新宣言ぐらいしてやれ」と日本に命じてもおかしくありません。 韓国は長い間、小国でした。大国間の力の微妙な変化を読みとって臨機応変に立ち回り、生き残ってきました。ぼうっとした日本人が想像もしない手を繰り出すのです。 鈴置高史(すずおき・たかぶみ) 韓国観察者。1954年(昭和29年)愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社でソウル、香港特派員、経済解説部長などを歴任。95~96年にハーバード大学国際問題研究所で研究員、2006年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)でジェファーソン・プログラム・フェローを務める。18年3月に退社。著書に『韓国消滅』『韓国民主政治の自壊』『米韓同盟消滅』(ともに新潮新書)、近未来小説『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社)など。2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。 デイリー新潮編集部
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