石破首相、公邸に近々入居 点検、修繕作業が終了
林芳正官房長官は27日の記者会見で、石破茂首相が首相官邸に隣接する首相公邸に入居すると明らかにした。林氏は「公邸での所要の点検、修繕作業が終了した。近々入居予定と聞いている」と述べた。年末年始の休暇を利用して作業をする見通し。 首相は現在、東京・赤坂の衆院議員宿舎から官邸に通っている。車で数分の距離だが、公邸は官邸と同じ敷地内にあり、危機管理の観点を優先したとみられる。 公邸は、小泉純一郎首相時代の2005年、旧首相官邸の改装を終えて使用が始まった。歴代首相は入居したが、2012年12月に政権復帰した安倍晋三元首相は都内の自宅から、後継の菅義偉元首相は議員宿舎から通勤した。岸田文雄前首相が21年12月、約9年ぶりに入居した。 公邸はかつて首相官邸だった1936年、陸軍青年将校により政府首脳が襲撃された2・26事件の舞台の一つで、「幽霊が出る」とのうわさが絶えない。入居者からは「寒い」「広すぎて落ち着かない」との評判も出ている。【鈴木悟】