スマホから「イヤホンジャック」が消えつつある意外な理由…いつかは完全になくなってしまうのか?
外出先で音楽や動画を楽しむ際には、イヤホンを使っている人も多いかと思います。最近ではBluetoothで接続できるワイヤレスイヤホンが人気となっており、スマートフォンにワイヤレスイヤホンをつなぐことも一般的になりつつあるようです。 【画像】イヤホンで耳の穴が痛くなる…そんな人におすすめの「イヤーカフ型イヤホン」3選 かつては有線のイヤホンをつないでいた人も、「スマートフォンを買い替えたらイヤホン端子(イヤホンジャック)のない端末になってしまい、ワイヤレスイヤホンに変えた」という経験があるかもしれません。 確かにアップルの「iPhone」やグーグルの「Pixel」、サムスン電子の「Galaxy」シリーズなど、日本で販売されている多くのスマートフォンにはイヤホン端子が搭載されていません。一体なぜ、スマートフォンからイヤホン端子が消えつつあるのでしょうか。
◆イヤホン端子がなくなった要因は?
近年はワイヤレスイヤホンの種類が大幅に増え、なかには1000円を切るような低価格のものも出てきています。ワイヤレスイヤホンの普及でイヤホン端子の必要性が薄れてきたことは確かでしょう。 しかしより直接的な要因は、「本体を薄く小さくするため」というメーカー側の事情であったりもします。実はスマートフォンを構成する部品の中でもイヤホン端子はかなり大きく、それをなくせばスマートフォンをより薄く、小さくできるとして、廃止の動きが広がっていったのです。 そのきっかけを作ったのは、2016年にアップルが発売した「iPhone 7」シリーズでしょう。日本においてiPhone 7は、アップルとして初めて「FeliCa(非接触型ICカード技術)」に対応したことが注目されたモデルでしたが、他国では「イヤホン端子がなくなったこと」が大きな話題となっていました。 当時はワイヤレスイヤホンの商品数が少なかった上に高価でしたし、スマートフォンにイヤホン端子が付いているのは当たり前だったため、突然それをなくしたことが大きな議論を呼んだわけです。 解決策としてアップルは、現在にも続くワイヤレスイヤホンの「AirPods」を発表。これがヒットしたことを機として、サムスン電子などの競合もイヤホン端子を廃止し、ワイヤレスイヤホンを提供する動きが拡大していきました。こうしてイヤホン端子はスマートフォンから姿を消していったのです。