御嶽山噴火災害から10年 「会いたい、連れて帰りたい」 遺族・家族 それぞれ思い【長野】
御嶽山の噴火災害から27日で10年。58人が亡くなり、5人は今も行方不明のままです。 遺族はそれぞれの思いを抱えこの日を迎えました。 ■甥が行方不明・野村正則さん 「会いたい、もちろん会いたいのは会いたいですけど、連れて帰りたいっていう思いが一番です。私にとっては、亮太を10年間も待たせてしまっているという自責の思いが強い」 ■息子を亡くした・荒井寿雄さん 「今もうちで夜寝る前に。歯を磨いたりしてると、後ろに子どもが立ってるかななんて思っちゃって、振り向いたりするんですけど… シェルターもいくつも造ってもらって、登山道も良くなって。だけどちょっと不安もありますね、もしまた噴火したら…」 ■息子を亡くした・所清和さん 「早いような、長いような… 「元気にやってるか」と心の中で言うぐらい」 27日朝、王滝村の登山口では、犠牲者の遺族などでつくる「山びこの会」が、登山者にキーホルダーを配り、ヘルメットの携帯などの安全対策を呼び掛けました。 ■岡山からの登山者 「亡くなられた方もたくさんおられますし、色々な気持ちもありますけれど、ヘルメットもありますし、危険をいくらかでも回避するような形で登っていきたいと思う」 「山びこの会」は噴火災害から1年後の2015年に結成され、火山防災に関する行政への提案や登山者への啓発活動を行ってきました。 噴火災害から10年の節目に災害の教訓を受け継ぐ取り組みが続いています。