全日空が社長交代で会見(全文1)できるだけ若い世代から人選
なぜこの時期に社長交代になったのか
時事通信:時事通信の〓ハシモト 00:10:17〓です、篠辺社長に伺いたいと思うのですけれども、なぜこの時期に社長交代になったのかということをもうちょっと説明していただきたいというのと、あと、在任中に日本航空さんが破綻して、再建されてということで、で、今年度末には「8.10ペーパー」が終了することになると思うのですが、そういう中でどう経営をやっていくのかというのを平子さんにあらためて伺いたい、以上2点、お願いします。 篠辺:時期についでですけれども、特に社長になったときにいつまでやろうというふうには決めてはいませんでした。ただ全体感として、1年でも2年でもなかろうというつもりで、そうすると3年、4年、5年というのを視野に置くのだろうなというふうにスタートしています。実際に後継についてを、真剣に考えるようになったというのは3年目に入ってからです。私、社長になったときに、先ほど経営計画の遂行のお話ししましたけれども、同じように大事なのが後継者選びだと思っていましたので、航空事業っていのはいつ変わらなきゃならないかもしれないような危うさももちろん持っていますので、少し前からいろんな形で自分なりに後継者の、育成とまでは言いませんけれども、検討を進めてきたということです。 で、それを進めながら事業計画ですとか、経営計画の遂行をみますと、2017年、2018年というのは羽田、成田の拡張が一息ついて、私どもとしては次の、2019年、2020年の羽田、成田の次なる配分に向けて、若干の踊り場になります。従って体制を大きく若返る、新しい力で次の飛躍をさせるには、このタイミングがいいんじゃないかというふうに判断いたしました。それが1つです。 それから8月10日ペーパーのお話は、これまでホールディングのほうで伊東会長が、片野坂社長が言っているとおりであります。私どもとしては事業会社のほうは、直接的にはそうしたこととは関係なく、われわれの事業戦略をどんどん遂行していくということに徹していたつもりです。ただ財務体質だとかいろいろなところについては、残念ながら差があるのは決算報告のたびに感じるところでありますので、事業会社としてはどんなハンディがあろうとも競争には負けないような会社をつくっていくということで、引き続き頑張っていくんだということに尽きると思っております。 平子:どうぞ。 時事通信:すいません、追加ですいません、篠辺さんに、なぜ平子さんになったのかってもうちょっとお願いできますか。 篠辺:必ず聞かれるだろうという質問。私自身は少し若いときから、整備でありながらも、40代になってから企画部門が多くて、彼と最初に社内で会ったのもその部門で、そのころから承知をしていた人材であります。 で、私自身はANAグループのブランド。文化としては「あんしん、あったか、あかるく元気!」って呼んでますけれども、どんな強い相手がいようとみんなで明るく元気に仕事をしていって、少しでも強くなるんだいという、この風土を大事にしたいと思ってまして、そこをつないでもらえる人材であることを後継の1つの条件に考えてきました。 それからもう1つは、先ほど言ったことの一部、繰り返しになりますけれども、状況からすると私、64になってるわけですけれども、世代交代を進めるべきだと。これはホールディングの体制も含めてトータルでグループを見たときに、そのチャンスだと思いますので、人材的にはこの平子よりも年次の高い人材でも、社長がやれる人材っていうのは私ども人材豊富ですので、いるとは思っておりますけれども、若返りということを考えたときにできるだけ若い世代の中から、次の、何年になるか分かりませんけれども、人を選んだということです。 その中でできれば、私自身がスターアライアンスですとか、いろいろな外の社長さんたちとやり取りもせざるを得ない環境だとか、今後の国際線の展開、LCCとの競争もあるかもしれませんけれども、それを考えたときにできれば国際経験も持ってる人間というのも重要だと思ってましたので、そうしたことも考えました。 それから平子のあいさつにあったように、皆さん方がどういうふうに思われたかは分かりませんけれども、ある側面、私以上に真面目にしっかりやるタイプですので、そういう安心感というのは持っております。で、現場を大切にしたいという気持ちさえあれば、ANAのグループはたぶん生き残っていけるだろうと、こう思ってますので、そうした気持ちを持ってるということ。 彼の略歴について、会社の〓中央も 00:16:03〓知ってますし、海外の一支店のところも知ってますので、そういう意味では確かに私のような整備を知らない部分は、ある部分はありますけど、私のほうは逆に知らない部分もたくさんあって、なんとか勤め上げることができそうだというところまで来てますので、そこについては心配していなくて、そんなところをトータルで考えて、彼に白羽の矢を立てました。 【連載】全日空が「重要な経営課題」について会見 全文2へ続く