ヨーグルトでお通じがよくなるは勘違い? 日本人の約9割は乳製品をうまく消化できない「乳糖不耐症」であるという衝撃の事実
ヨーグルトを500個食べる必要がある
ここで、腸活のトレンドを振り返ってみましょう。腸活のトレンドは、さまざまな研究結果の積み重ねによって更新されてきました。 始まりは、生きた善玉菌を摂るために発酵食品を摂りましょうという「プロバイオティクス」。その次に提唱されたのが、腸内の生きた善玉菌を育てるために、食物繊維やオリゴ糖を摂りましょうという「プレバイオティクス」。続いて、プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせた「シンバイオティクス」が登場。 腸活の歴史を振り返ると、善玉菌をより効率よく増やす方法が追究され続けていることがわかります。そして、「生きた善玉菌を摂り入れる」というのは、最初期のトレンドだということもわかります。 腸活の最新トレンドは、「ポストバイオティクス」と呼ばれるものです。簡単に言うと「生きていても死んでいてもいいから、乳酸菌をとにかくたくさん摂ることで健康効果を得られる」という考え方で、それをもとに私たちが実践しているのが「乳酸菌を1日1兆個摂取」です。 なぜ、乳酸菌は生きていても死んでいてもいいのか?気になりますよね。その理由は次の2点です。 (1)菌の生死に関係なく、乳酸菌やビフィズス菌の菌体成分(菌を構成するたんぱく質や核酸など)が多くの健康効果を発揮する (2)腸内の乳酸菌やビフィズス菌が食物繊維やオリゴ糖、死んだ乳酸菌をエサにしてつくり出す短鎖脂肪酸(酪酸)などの物質が、多くの健康効果を発揮する つまり、摂り入れる菌(主に乳酸菌)は、生きていようが死んでいようが多ければ多いほどいい。自前の腸内細菌に十分なエサを与えて育て、増殖させたほうがいいのです。 私たちが提案する「今自分の腸にいる腸内細菌を育てて増やす」というのは、このポストバイオティクスの考えに基づいています。 だから、私たちが考える理想の乳酸菌量は1日1兆個。1カ月で30兆個。もし、ヨーグルトでこの量を摂るとしたら、毎日200mLのヨーグルトを500個も食べなくてはならず、現実的に不可能です。 そこで、活用したいのが乳酸菌のサプリメントなのですがその前にヨーグルトをはじめとする乳製品と腸漏れ(リーキーガット症候群)についての大事な話をしておきましょう。
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