腫瘍あった犬は半年後に…病気で“飼育放棄”されるペット 増える殺処分「物としてみている」怒る保護団体
名古屋市動物愛護センターの担当者: 「令和6年度上半期終わった所ですけれども、すでに昨年度(21匹)を超えていまして、26頭もの犬の引き取りがありました。感覚的にですが、3割ぐらい(健康状態が悪い)かなと思います。自分の生活にも困窮しつつ、動物のお世話もままならないというようなことが、最近は見受けられることがありますね。その動物が何年生きるかわかりますか、お世話にどれほどの時間がかかるかわかりますかというようなこともすべて考えたうえで、飼う飼わないっていうことをしっかりと見極めていただきたい」
■手遅れになるケースも…起き上がれない状態で河川敷で保護された犬
愛知県武豊町の「ドッグレスキューハグ」では、12年前から犬の保護活動を始め、殺処分の対象となった犬たちを行政から引き取っています。
この日、1匹の犬がハグにやってきました。飼い主が飼育放棄し、持ち込まれたメスのダックスフントです。
お腹に大きな膨らみがあり、ガンになっている可能性があるため、病院で診察を受けます。
お腹だけでなく、胸にも腫瘍が確認されました。細胞を採取し、良性か悪性かの検査をします。
ナガセ動物病院の上野雄史院長: 「保護される子は病気の子が多いですよね、実際ね」 たとえ病気になっていなくても予防の注射や薬には医療費がかかるため、それを嫌って飼育放棄してしまうケースもあると言います。
上野院長: 「混合ワクチンとか狂犬病ワクチン(の接種)、あとはフィラリアの予防、ノミマダニの予防っていうのでも年間3万円ぐらいはかかってくるじゃないかなと。病気になってくるともうやっぱりその病気次第で。心臓の手術だとゆうに100万円を超えてくるような手術もあります」 検査結果は良性で、その後ダックスフントはハグで元気に暮らしています。
しかし、手遅れになってしまうケースもあります。 ドッグレスキューハグの代表 塚本恵さん: 「豊川でこの子がいるのを見つけた人から、お腹を見て『腸が出ている犬がおる』って連絡があって、見に行ったら腸ではなくて腫瘍だった」