年末RIZINで異色の最強女柔術家vs女子プロレス神取忍戦が実現!
世界最強女子柔術家のギャビ・ガルシア(31)と、女子プロレス界のレジェンドで“ミスター女子プロレス”と呼ばれる神取忍(52)が12月31日、埼玉スーパーアリーナで開催されるRIZINのスペシャルワンマッチで対戦することが26日、発表された。試合はRIZINの女子MMAルールで5分3ラウンドで行われる。 都内のホテルで行われた記者会見には、神取が壮厳なイメージのプロレスのリングコスチューム、ガルシアは、ブルーのセクシーなワンピースで登場。 ガルシアが、「なぜ神取が挑戦者なのか私には理解ができない。彼女が私に勝つ自信があると語っている理由もわからない。冗談じゃないの? とにかく男であれ女であれ、ぶっ飛ばすのが私の仕事。人の顔を殴るために生まれてきた」と挑発すると、神取も、「柔道、プロレスを背負って戦ってきた。目の前に強い相手がいれば倒すという気持ちは失っていない。世界最強の女との試合に誰も手を挙げないから私が手を挙げた。ギャビよりも大きい選手とも男子とも戦ってきた。何も恐れるものはない。ギャビの心を折る!」と、鋭いガンを飛ばして受けて立った。 榊原信行実行委員長の説明によると、この試合は、神取から申し入れられたもの。25キロ以上ある体格差と、神取の52歳という年齢に対して懐疑的だった榊原委員長は、9月に行われたガルシアの試合に神取を招待したが、試合後「これなら勝つ自信がある」と再度、挑戦状が叩きつけられたため、榊原委員長は、神取の30周年の記念試合を観戦するなどして状態をチェックした上でGOサインを出した。 「賛否はあるのかもしれないが、こういう毒気のあるカードも必要だと考えて彼女のチャレンジを受け入れた。キャリアから言えば大人と子供。体格差や年齢を超え、どういう作品を作ってくれるかの興味がある」 ブラジル出身のガルシアは、188センチ、111キロの規格外の肉体を誇り、柔術の世界大会で優勝を重ね、かつてバンダレイ・シウバを締め落とした怪力を武器に、RIZINの舞台で総合格闘技(MMA)に転向してから3連勝中。まだ総合格闘技の技術は荒削りでスタミナにも欠けるが、どの試合もパワーで圧倒している。 一方の神取は、170センチ、76キロでプロレス団体「LLPW-X」を主宰する現役プロレスラー。この10月には、30周年興行「神取祭」で健在ぶりをアピールした。 1983年から全日本選抜柔道体重別の66キロ級で3連覇。84年の世界柔道では3位に輝き、元全日本柔道女王の肩書きを持って 86年にジャパン女子プロレスから衝撃デビュー。その後、ジャッキー佐藤、北斗晶、ブル中野らと数々の激闘を戦い、天龍源一郎と異色の男女の垣根を越えたシングルマッチを戦ったこともあり、女であるにもかかわらず「女子プロレス最強の男」、「ミスター女子プロレス」と呼ばれてきた。 プロレスだけでなく、1995年には女子の総合格闘技戦「L-1」で、ロシアの柔道バルセロナ五輪代表からプロレスに転向したスベトラーナ・グンダレンコと対戦した経験がある。グンダレンコとは2度対戦して1勝1敗。柔道をベースにした関節技や締め技も得意としている。また2006年には欠員が出たことによる繰り上げで参議院議員も務めた。