12歳で挫折→進路変更でサッカー部へ 「これからの財産に」高卒J内定の逸材が叶えた夢
札幌大谷の主将を務める笹修大、デュエルの強さ生かしFC今治への加入内定
第103回全国高校サッカー選手権に出場している選手たちの中には、Jリーグクラブの下部組織を経て、高校のサッカー部に進んだ者もいる。札幌大谷(北海道)の主将を務めるMF笹修大は、北海道コンサドーレ札幌のU-12からU-15に昇格できず。札幌大谷中で頭角を現し、高卒でのJリーガーという夢を叶えた。 【実際の映像】「こんなに続くのか…」14人目のPK戦までもつれた一部始終シーン チームの心臓を担うボランチとして、デュエルの強さと優れたリーダーシップを発揮。今年2月にはU-17日本高校サッカー選抜に選出されると、10月には来シーズンからJ2に昇格するFC今治への加入が内定した。北海道予選でも背番号10を背負ってチームを牽引し、4年ぶり4回目の全国切符を掴み取った。 12月29日に柏の葉公園総合競技場で行われた1回戦では、1-1の同点でPK戦に突入。14人目のキッカーまでもつれる死闘を制し、2回戦へ。主将として声は出し続けたが、「自分としては不甲斐ないプレーで終わってしまって、本当に仲間に助けられました」と自身のプレーには納得いかないようだった。 一方、札幌の下部組織で順調にステップアップしていれば立つことはなかった念願の舞台。「中学に入学した時から、選手権に出場したいという思いは強くありました。そういう舞台にしっかり今日立てて、気持ちで勝ち切ったゲームだったので、本当にこれからの財産になると思います」と熱い思いを語った。 初の3回戦進出に向け、2回戦では高円宮杯U-18プレミアリーグFINAL王者の大津(熊本)と対戦する。清水エスパルスに内定しているMF嶋本悠大とは、LINEで連絡を取るほどの仲。「個人の勝負にもなってくるとは思いますが、最後はチームとして勝ち切るという部分に持っていきたいです」と闘志を燃やした。
FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo