周期的に通過する南岸低気圧　3月に入って3つ目

　きょう11日（月）は、日本の南の海上に中心を持つ高気圧に覆われて、日本付近は広く晴れています。ただ、この後、大陸からのびてきている前線上に低気圧が発生し、今夜にも西日本では雨が降り出す見込みです。この低気圧は、本州の南海上を通過する、いわゆる南岸低気圧で、西日本にとっては3月に入ってからこれで3つ目となります。 　あす12日（火）にかけては東北地方から南西諸島の広い範囲で雨となるでしょう。低気圧の中心が近くを通る九州南部や東日本の太平洋沿岸を中心に、雷を伴って非常に激しく降る所もありそうです。 一方、上空に寒気が残る東日本から東北地方の山地を中心に雪が降り、大雪となるところもありそうです。

近畿はあす午前中を中心に冷たい雨

　近畿地方は今夜遅くに兵庫県など、西の地域から雨が降り出し、あす（火）の未明には全般に雨となるでしょう。低気圧は少し離れた南の海上を通るものの、低気圧の中心から北東方向にのびる、気圧の谷の影響で、午前中を中心にザーザー降りの雨となる見込みです。 　近畿南部では雷を伴って激しく降るところもありそうです。今回も近畿の上空には寒気がないため、山でも雨となるでしょう。積雪の残っている兵庫県北部の山沿いを中心に、なだれに注意が必要です。 　午後は中部や南部では西から雨は止んでいき、天気が回復に向かいますが、北部では北から流れ込む湿った空気の影響で、あさって13日（水）の午前中にかけては雨が残るでしょう。

さくらのつぼみの成長促す暖かさもスギ花粉の飛散はピークへ

　西日本付近では、あすの雨の後、16日（土）ごろにかけては高気圧に覆われやすく、天気が大きく崩れることはない見込みです。あす以外は広く晴れるでしょう。 　このため、気温は週末に向かって徐々に上がり、16日（土）の大阪の最高気温は18度と、4月上旬並みの暖かさとなる予想です。 　この暖かさで、さくらのつぼみは開花に向かって成長しそうですが、スギ花粉の飛散はピークを迎えています。今週晴れる日は近畿南部で極めて多く飛ぶ予想で、万全の花粉対策をして備えるようにしてください。 （ABCウェザーセンター気象予報士　真治大輔）