創業100周年のデルタ航空が考える「近未来の旅行体験」。YouTubeやUberとの連携をラスベガス・Sphereで発表
デルタ航空(Delta)は1月7日(現地時間)、アメリカ・ラスベガスで開催中の「CES 2025」の一般公開1日目最後の基調講演を務めた。 【全画像をみる】創業100周年のデルタ航空が考える「近未来の旅行体験」。YouTubeやUberとの連携をラスベガス・Sphereで発表 デルタ航空がCESの基調講演に登場するのは、実は今回が3回目。2025年は創業100周年記念にあたり、ラスベガスの新観光名所「Sphere」を完全に貸し切った大々的なイベントとなった。 航空会社であるデルタ航空がなぜ世界的テックイベントに登場したのか。そのイベントの様子と発表の内容をお送りする。
機内で「広告なしのYouTube」が視聴できるように
デルタがCESに参加した最大の理由はシンプルで、同社がAIやデジタル革命(Digital Revolution)といったテクノロジーが「旅行体験を変革するためのすばらしいツールを提供してくれる」(デルタ航空CEO・Ed Bastian氏)と考えているからだ。 そのため、基調講演では大手テクノロジー企業との提携やAI等を使った取り組みが発表された。 提携が発表されたテック企業は「YouTube(グーグル)」と「Uber」だ。 デルタ航空は「Delta Sync」という機内エンターテイメントシステムを導入している。Delta Syncには映画などの機内コンテンツのほか、「Delta Sync Wi-Fi」というアメリカ国内向けWi-Fiサービスが含まれている。 デルタの会員プログラム「スカイマイル」の会員は、こうしたシステムにログインすると無料のWi-Fiや各種コンテンツが楽しめるというわけだ。 YouTubeとのパートナーシップはそのDelta Sync上での取り組みだ。Delta Syncにログインすると、機内でYouTubeの動画やポッドキャスト、音楽を広告なしで視聴できるようになる。 Delta Syncではすでに映像配信サービス「Paramount+」のコンテンツが視聴できるようになっていたが、YouTubeの参画は機内で視聴できる作品の種類を大きく拡大させる。 また、YouTubeとの提携に合わせて、デルタ航空は2026年に納入される一部機体で導入する次世代システムを公表。 最新の機体では、一部の座席に4K HDR QLEDディスプレイを搭載。すべての座席でBluetoothのペアリング機能が使えるようになるため、自分のワイヤレスイヤホンなどでYouTubeを含むDelta Syncのコンテンツが楽しめるようになる。