ビジネスへの影響は? 米最高裁「シェブロン法理」否定のインパクト
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日本において、法律は国会でつくられる。しかし多くの場合、法律で細かい事項もすべて決めてしまうのではない。法律の運用を現場に即した柔軟なルールにするため、内閣政令や省令などの行政立法で政府に裁量を与え、細かいことを委ねる仕組みが採用されている。 米国においても、立法機関である米議会が知り得ない現場の実態に合わせて、連邦政府機関が法律の施行規則を進化させることができる「現場主義」が過去およそ40年にわたり採用されてきた。 それが、「法律に曖昧な条文がある場合に規制当局がそれを解釈できる」とした1984年の米連邦最高裁判所による一判例で、のちに高位の司法ドクトリンとして認知されるようになった「シェブロン判決」である。
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岩田太郎