ホンダが軽EV「N-VAN e:」を2024年10月に発売! どんなクルマ? ライバルは?
■EVとしての能力は? 重量増にも対応! 29.6kWhのリチウムイオン電池はフロア下に搭載。航続距離245km(WLTCモード)は、軽EVとして見れば優秀といえる。
普通充電は最大で6kWの出力に対応。満充電までに要する時間は約4.5時間(6kW時)だ。急速充電は最大50kWに対応し、約80%まで回復させるのに約30分(50kW時)とされている。
EV化するとどうしても車両重量が増加するが、対策は十分だ。例えば重くなったクルマを減速させるためのブレーキについては、性能を高めるべく容量を増やした。最大積載量の低下に対しては、1人乗りや2人乗りの仕様を設定することで対応している。タイヤはブレーキの大型化で、N-VAN比1インチアップの13インチに変更。これにより、乗り心地も向上したという。 ■価格は高め? ライバルはけっこう多そう! 仕様は1人乗りの「e:G」、2人乗りの「e:L2」、4人乗りの標準車「e:L4」、アイボリー内装で外観はツートンカラーも選べる「e:FUN」の全4タイプ。EVとしての走行性は全て同等だが、「e:FUN」以外には急速充電機能を除いた仕様も用意する。主力は法人向けとしながらも、ビジネスからホビーまで幅広く使える上級タイプ「e:FUN」までそろえるのは、こだわりの強い個人事業主や趣味でEV軽バンを使いたい個人を狙うためだ。
注目の価格だが、シリーズ全体では243.98万円~291.94万円と200万円台に収めた。とはいえ、ベースのN-VAN(136.51万円~201.63万円)と比べるとかなり高価だ。ただ、黒ナンバーの「軽貨物運送事業用車両」ならば事業者用補助金(LEVO補助金)が適用となり、約100万円の補助が受けられるので、車両価格は全グレード200万円を切る設定になるという。また、「一般使用補助金」(CEV補助金)でも軽自動車の最大補助額である55万円が適用されるというから大きい。 車種こそ少ないが、ライバルもしっかりと存在する。最大のライバルは三菱自動車工業が先行投入していた「ミニキャブEV」だ。こちらは2023年11月の大幅改良で航続距離が180km向上。割り切った仕様でもあるため、価格は240万円台に抑えられている。同モデルには姉妹車として日産自動車版「クリッパーEV」もある。日産の販売力を考えると、侮れない存在といえるだろう。