23kg減量した元西武・野田昇吾が1年間妻子を残してボートレーサー転身を目指すわけ
プロスポーツ選手にこだわる理由
野田が「プロスポーツ選手」にこだわるのは、戦力外通告を受けた2020年から始めた寄付活動にも理由がある。1登板あたり5000円を埼玉県立小児医療センター内の家族宿泊施設「さいたまハウス」へ寄付することになっていたたが、結果的に同年は年間3登板。寄付額はわずか1万5000円に終わってしまった。 ――プロ野球選手時代から取り組んでいる「社会貢献活動」について。 僕自身が生後7カ月で川崎病という心臓に疾患が出る病気になって、小学校6年生くらいまでは毎年のように色々な検査を受けていました。物心ついた時から、家族にも「助けてもらった命なんだから感謝しないと」ということはずっと言われ続けていて……。 プロ野球選手になってからは同じような境遇の子どもたちだったり、違う病気で苦しんでいる子どもたちに何かしてあげたい、恩を返したいという気持ちがずっとありました。SNSなどでもそういう事を発信していく中で、僕と同じ川崎病にかかった経験があったり、病気で苦しんでいる子どもがたくさんいることも実感しましたし、だからこそ僕自身がプロ野球という舞台で活躍して、「病気で苦しんだ経験があってもプロ野球選手になれるんだ」という姿を見せたいと思うようになったんです。 ――2019年からは「1登板あたり5000円」を小児医療センターへ寄付する活動を始めましたが、2020年の登板は3試合のみでした。 僕の中では50~60試合に登板するイメージだったので、「情けない」という思いが強かったですね。「何もしてあげられなかったな……」と。もちろん、僕がなにかしたところで、そんなものは微々たるものだと思っていましたけど、それでもプロ野球選手として、結果で示していくのが僕の立場だと思っていたので。 ――1年後、プロのボートレーサーになったらなにをやりたい? プロ野球選手のときもそうだったんですけど、プロのスポーツ選手になったからといっていきなり「社会貢献活動」ができるわけではないんです。しっかりと実績を作って地位を固めないことには、それをやるのは難しい。ただ、やはりボートレーサーになっても子どもたちへの支援活動は続けていきたいですね。養成所を卒業して、プロになって、そこから何年かかるかはわかりません。ただ、1年でも早く社会貢献活動をやれるように、頑張りたいと思っています。 (聞き手・文:花田雪) ※この動画記事は、ラブすぽとYahoo! JAPANが共同で制作しました