23kg減量した元西武・野田昇吾が1年間妻子を残してボートレーサー転身を目指すわけ
30歳を目前にして、「転職」を考える人は少なくない。昨季、埼玉西武ライオンズから戦力外通告を受けた野田昇吾は、2021年10月から「ボートレーサー養成所」に入学し、プロのボートレーサーを目指す。半年間で23kg減量し、最初は反対だった妻も説得した――。なぜ、彼はそこまでして新しい道を歩むことを選んだのか。その裏には、プロスポーツ選手としてやり残した、ある思いがあった。(ラブすぽ/Yahoo!ニュース Voice)
プロ野球選手からボートレーサーに転身
2020年11月3日、埼玉西武ライオンズでリリーフ投手として活躍し、侍ジャパンにも選出された経験を持つ野田昇吾は、球団から戦力外通告を受けた。 それから約1カ月後の12月7日には12球団合同トライアウトを受験。トライアウト終了後には他球団からのオファーを待たずに、すぐさまボートレーサー転身に向けた減量を始めたという。 ――プロ野球選手からボートレーサーへの転身は、いつ決めた? トライアウトを受けてどこからもオファーがなければ、それを「引退試合」にしようと考えていました。実はトライアウト後、NPB以外のチームからはいくつかお話を頂いたんですけど、肩の不安もあったので僕自身、NPBでなければ野球は続けないと決めていたんです。なので(NPBから)話がなかった時には、すぐに気持ちを切り替えて「ボートレーサーを目指そう」と決心しました。減量については、「オファーがあるかも」と思いながらも、「すぐにでも始めなければ間に合わない」という状況だったので、トライアウトが終わってすぐに始めましたね。 ――なぜ、ボートレーサーだったのでしょうか? 僕自身、選手として活躍したいっていう魂みたいなものが全然抜けてなかったんです。やっぱりもう一度、「プロスポーツ選手」として勝負がしたかった。野球がダメになった時、じゃあ僕がもう一度プロを目指すならどんな選択肢があるのか。どんな競技なら可能性があるのか。それを一番に考えていました。