「うま味調味料」は本当にカラダに悪い?専門家が教える一番の”問題点”とは
食中毒を防ぎ、長期保存を可能にする添加物は、食品には欠かせない存在だ。しかし、デメリットもある。添加物の日常的な摂取は体に大きな害を及ぼすのだ。専門家が選ぶ「本当に避けたい添加物」とは――。 ⇒【図解】うま味調味料とは一体何なのか?
うま味調味料は結局、体に悪いモノなのか?
SNSやネット上でたびたび持ち上がる「うま味調味料問題」。 うま味調味料とは、うま味を刺激する物質を人工的に精製した調味料のこと。結局のところ、うま味調味料は体に悪いのか気になるところだ。 「うま味調味料には化学調味料のほかに酵母エキスとたん白加水分解物が含まれていることがあります。そのうち化学調味料が添加物扱い。食品に化学調味料が使われている場合、調味料(アミノ酸)と表示されています」と話すのは、加工食品ジャーナリストの中戸川貢氏だ。 たん白加水分解物は発がん性の疑いやアレルギーのリスクがあり、積極的には摂りたくない添加物のひとつだ。だが、中戸川氏によれば、化学調味料にも避けたい理由があるという。 「化学調味料自体に毒性はないとされていますが、問題なのは、これさえ入れておけば簡単に料理がおいしくなってしまうため、だしをとらなくなってしまう点です。だしにはビタミンやミネラルが非常に豊富です。要は化学調味料でおいしくなった料理は栄養が少ないということです」
使う量が過剰になりがちである点も問題
管理栄養士の圓尾和紀氏も中戸川氏の意見に賛同したうえで、うま味調味料に潜む問題をこう指摘する。 「砂糖を入れれば甘くなり、塩を入れればしょっぱくなるように、うま味調味料を入れればうまくなります。ただ、砂糖や塩は入れすぎると食べられなくなりますが、うま味調味料にはそれがありません。そのため、使う量が過剰になりがちなのです」 また、中戸川氏によれば、うま味調味料に含まれる化学調味料には舌が感じる塩辛さを軽減させる働きがあるという。 つまり、うま味調味料の使いすぎは塩分の過剰摂取にもつながるということだ。たん白加水分解物は避けること。うま味調味料は「適量」を使い、そして、頼りすぎないこと。この3つを意識したい。 【加工食品ジャーナリスト 中戸川貢氏】 一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会代表理事。ミネラル不足や添加物について全国で講演を行っている 【管理栄養士 圓尾和紀氏】 未来日本型食生活協会代表理事。総合病院に勤務後、独立。フリーランスの管理栄養士として食事指導、講演などを行っている 取材・文/週刊SPA!編集部 ―[[危ない食品]最新事情]―
日刊SPA!