ウェブで受講可能、自社の事例を踏まえ設問…ブリヂストンが取り組む“デジタル人財育成”とは?
◆全社員がデジタル研修をウェブで受講可能
ブリヂストンでは会社全体でデジタル人財の育成推進を掲げており、花塚さんとしても非常にやりやすい環境にあるそうですが、現在ブリヂストンにおけるデジタル人財育成コンテンツは初級・中級・上級の3つ。そのなかで、一定の知識を持ち、なおかつ意欲のある人向けの中級と上級は大学など外部の力を借りて研修プログラムを構築しています。 一方、全社員が対象となる初級は、忙しいなかでも誰もが受けることができるようウェブベースでコンテンツを配信。「我々は(初級研修のことを)“デジタル100日研修”と呼んでいるのですが、これは座学がメイン。ウェブコンテンツなので自分のペースで学べるものになっています。それもデータサイエンスだけでなく、ITの基礎的な知識やAIの一般的な知識なども含め、かなり幅広く学んでいただけるコンテンツになっています」と花塚さん。 これに笹川は「100日って“結構長いな”と思ってしまったのですが……」と率直な感想を述べますが、花塚さんいわく、受講者の多くは完遂しており、「我々の部署のメンバーが事務局という形でメンター的な立場でサポートしていますので、わからないことがあればチャットで回答するなど、しっかりとフォローすることで、ほとんどの社員が完走しています」と現状を解説します。 加えて、「『まったくデジタルに触れてこなかったので終えられるか心配』という声も多いのですが、いわゆる文系と言われる方にもわかりやすいコンテンツで、難しい数式が出てくるわけでもないので、『受けてみたらこんなものかと思った』『大変だったが完走して自信がついた』といった意見が多かったですね」とも。 さらには、「企画する側としては、アレを取り入れたい、コレを取り入れたいとコンテンツはどうしても多くなってしまいがちですが、最終的にはそれらを削ぎ落とし、必要なものだけを集めたコンテンツになっていると思います。一般的な事例だけでなく、ブリヂストン独自の過去事例も含まれているので、より身近に感じていただける内容になっていると思います」とその出来栄えに胸を張ります。