早い閉経は問題? 何歳以下だと早発閉経という? 対策は必要なの?【我慢しないで快適に過ごす、閉経への道 ⑦】
閉経へのプロセスは人によって千差万別だが、閉経する年齢に関してもかなり幅があるようだ。閉経年齢は50歳から51歳が平均といわれている。でも、40歳で閉経した人もいれば、60歳でもまだある人も。人によってはもっとずっと早く月経が止まってしまうことも…。子どもが欲しい、すでに妊活しているというのでなければ、早く閉経したらいけないの? 今回は、早く閉経してしまうことについて、婦人科の先生方に聞いた。 月経がなくてすっきりする…なんて思う人こそ、これは必読だ!
将来の病気のリスクを考えると、ホルモン補充療法をおすすめ
まずお話を伺ったのは、OurAgeでも更年期や閉経、子宮筋腫など婦人科系のテーマでの解説が好評を得ている産婦人科専門医の八田真理子さん。 「40歳未満で閉経することを、医療では『早発閉経(早発卵巣不全)』と診断します。早発閉経は遺伝性のもの、自己免疫性疾患によるもの、外科手術や放射線治療などが原因のもの、といろいろなんです。いずれにしても平均的な閉経は50~51歳なので、10年以上早いということ。 そこまで早いと、女性ホルモン・エストロゲンに守られる期間が短くなり、30代から骨粗しょう症、動脈硬化をはじめ、病気のリスクが上がってしまいますよね。 妊娠を希望しているかどうかによるけれど、希望する人にはホルモン補充療法(HRT)を含めた不妊治療をします。希望がなければ骨粗しょう症予防対策を一番に考えて、ホルモン補充療法はすすめます」 では、40代前半での閉経はどうなのだろう? 「45歳未満での閉経は定義づけられてはいませんけど、私はやはり将来のリスクを考えますね。ホルモン補充療法を始めて、健康を保ってほしいと思います。 早く閉経するということは、単純に月経がなくなるという意味じゃないことを肝に銘じて。30代から40代前半では、月経がちょっと不順だと思ったら、やっぱり婦人科に来てほしいですね。 正常な月経とは、周期が25から38日までの間で、期間は2日から7日。そこから外れる人はぜひ婦人科を受診して、月経をきちんと整えてください。そして他の病気がないかどうかチェックしてほしいですね」