「関西と同じ列車に」愛知・岐阜が国に緊急事態宣言要請、三重は独自宣言で連携へ
愛知、岐阜、三重の東海3県の知事が12日、テレビ会議を開き、政府による緊急事態宣言の対象地域に愛知、岐阜両県を加えることを政府に要請すると正式決定した。三重県は数値的に対象基準に達していないものの、「感染爆発を阻止するための瀬戸際」として両県と連携する考えを打ち出した。 【動画】愛知・岐阜県が「緊急事態宣言」要請へ 東海3県知事がテレビ会議
岐阜・古田知事「感染歯止めかからず」
3県の知事がテレビ会議を行うのは、年末年始の感染防止対策を訴える共同メッセージを出した先月中旬以来、約1カ月ぶり。 岐阜県の古田肇知事は、前回の知事会議から感染拡大に「歯止めがかかっていない」とし、「本県と愛知県の感染状況は(国の緊急事態宣言の)対象地域に迫る高い水準だ。病床使用率も悪化の一途をたどっているので、緊急事態宣言の発出を国に対して要請したい。対象地域になれば(岐阜独自の)非常事態緊急対策をさらに踏み込んで上積みの対策をしていく」との考えを示した。要請のタイミングについて、関西3府県が対象地域に追加される動きに合わせて「できれば早急に、同じ列車に乗せてもらった方がいい」と提言した。
三重・鈴木知事「面的に拡大阻止」
三重県の鈴木英敬知事は「(10万人当たりの陽性者数や陽性率などが国指標の)ステージ4の段階ではないものの、感染者の急増は顕著で、まず県独自の対策をしっかりやっていきたい」として「愛知、岐阜に緊急事態宣言が出されれば、三重県も独自の警戒宣言を発出し、面的な対策でこの地域の感染拡大を阻止したい」と強調した。 愛知県の大村秀章知事は、すでに愛知の宣言対象入りは西村康稔担当大臣に要請済みとの認識を示した上で、岐阜、三重を含めた3県の意思を「早急に国に伝えたい」とまとめた。会議後の記者会見では「愛知、岐阜はセットで緊急事態宣言の対象に、三重はそれに匹敵する強い措置を取るという意思を確認できた。スケジュール的にはできるだけ早く、明日(関西3府県の対象入りという)機会があれば、それに合わせて」との趣旨を西村大臣に伝えるとした。 (関口威人/nameken)