持ち家を手放して賃貸生活に逆戻りしたワケ。マイホームは夢か悪夢か<漫画>
結婚して、子供が生まれて。家族が増えると自然に夢に描くのがマイホーム。『賃貸か持ち家か?こだわりマイホームを手放して賃貸生活でお金も貯まりました』KADOKAWA(MF comic essay)は、新築のマイホームから賃貸生活に逆戻りした、一家のコミックエッセイです。 【マンガ】なぜ、念願のマイホームを手放したの?『賃貸か持ち家か?こだわりマイホームを手放して賃貸生活でお金も貯まりました』より
夢のマイホームが悪夢に変わる?
著者のアベナオミさんは、夫と相談を重ねてマイホームを建てたわけですが、なぜ、念願のマイホームを手放したのでしょうか。
一国一城の主は昔の話?
一昔前は、結婚して家庭を築いたからには家を買う、というのがほぼ常識になっていたように思います。一生住める持ち家があると、精神的にも安心できるのかもしれません。 近年は事情が異なり、度重なる震災や回復する兆しのない景気など、家を買ってもローンだけを支払い続けるというリスクも無視できなくなりました。 それでも、子供達や飼い猫が悠々自適に過ごせる広い家がほしい。将来、子供達が孫を連れて帰省できるあたたかい家があったら。こんな未来像にも憧れますよね。アベさんご夫婦は綿密に計画を立て、実行に移しました。 広いリビング、広いバスルーム、広いバルコニー。ドラマに出てきそうな優美なマイホーム。ローンも無理なく組めて、東北の田舎とはいえ環境も決して悪くはありません。マイホーム信奉者からは疑問しか浮かばないでしょう。では、何がアベさんご一家のマイホーム熱を冷ましたのでしょうか。
一軒家の維持ってけっこう大変
一軒家を建てたらガーデニングを趣味にして、家族そろってBBQを楽しむ。これぞ絵にかいたようなハッピーライフ。とはいえ、広い庭は維持するのも大変です。 雑草は生え放題、虫は飛び放題。キレイを保つためには毎日のお手入れが欠かせません。しかも地続きですから、さまざまな害虫もけっこう家に侵入してきます。 草むしりや害虫駆除を家事のルーティンで組み込んでしまえば、じょじょに慣れてきますが、アベさんご夫婦は共働き。子供もまだ小さいので、家事や雑事にさく時間は限られているのです。 広いリビングに広いバスルームも、光熱費が割高になる、というまさかの事態に。ゆったりした空間は身も心も解放されて、過ごしやすくはあります。しかし冬場は部屋が暖まるまで時間がかかり、夏場はその逆。アベさん宅は東北なので、真冬をしのぐために暖房機器の増設は必須になりました。 さらに広いスペースだからこそ、物が散らかってしまうという本末転倒な事態にも。子供が伸び伸び遊べるのはいいのですが、理想と現実のギャップは案外悩ましいのです。