持ち家を手放して賃貸生活に逆戻りしたワケ。マイホームは夢か悪夢か<漫画>
ライフスタイル VS 戸建て物件
本書には「戸建て物件事前チェックリスト」が載っています。項目は以下のとおり。 ・広々として大きなおウチ ・花咲く広い庭でガーデニング ・リビングから出られるルーフテラスでバーベキュー ・開放感たっぷりの吹き抜け空間 ・自然光あふれるたくさんの大きな窓 ・子育てしやすいのどかな土地 すべての項目がもう「夢のマイホーム♡」という印象しかないのですが、実際に住んでみると、デメリットという「現実」がおそってくるのです。 たとえば「広々として大きなおウチ」は、単純に掃除の手間が増えます。家はもちろん、庭・テラス・駐車場の掃除やメンテナンスも加わり、出費も加算されるのです。
夢と現実を天秤にかける
「子育てしやすいのどかな土地」も、穏やかで魅力がありますが、自治体(町内会)の実態など、その土地ならではの規則があります。近所付き合いが苦手な人は、けっこう面倒くさいかもしれませんよね。 家族構成や夫婦の仕事やライフスタイルを考慮しつつ、マイホームを買うのははたして「今」なのか。あるいは賃貸でまかなったほうが暮らしやすいのか。夢と現実を天秤にかけて、冷静に判断すべきなのでしょう。 憧れのマイホームを建てる、夢と現実の狭間で揺れる、そして葛藤、やがてマイホームを手放して賃貸生活に戻るまで。ことの成り行きを詳細に綴った本書は、家族全体や夫や子供、自分を見つめなおす機会を与えてくれます。 世間の常識や夢や憧れよりも、家族の幸せと暮らしやすさが第一。私達も本書とともに、家について考えてみませんか。 <文/森美樹> 【森美樹】 1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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