SIMGOT、ダイナミック/平面駆動/BA/ピエゾの4種によるマルチドライバーイヤホン「SuperMix 4」
地球世界は、同社取り扱いブランドSIMGOTから、ダイナミック/バランスドアーマチュア(BA)/平面駆動/ピエゾ(PZT)型のドライバーを各1基ずつ搭載した有線イヤホン「SuperMix 4」を、7月25日に発売する。価格はオープンだが、税込33,000円前後での実売が予想される。 【画像】4つの異なる原理のドライバーを搭載 SuperMix 4は、4つの異なる原理のドライバーを組み合わせて搭載したマルチドライバー式イヤホン。音響フレームワークと科学的なチューニング技術によって音を仕上げたという。 主に低域は10mmポリマーダイナミックドライバーが、中音域はBAドライバーと平面駆動ドライバーが担当。高音および超高音の補完にはピエゾドライバーを使用し、音色の融合と統一を達成したとする。再生周波数帯域は8Hz-40kHz、インピーダンスは7.2Ω±15%で、感度は120dB/Vrms。 低域の再生を担うダイナミック型ドライバーは、本モデルのようなハイブリッド式マルチドライバー製品専用に開発を行ったという。振動板は10mm口径で、素材にナノクラスポリマー使用。柔軟で弾性の高いエッジシステムとロングストローク設計を特殊加工で組み合わせて、強力な磁束を持つ外部磁気回路システムを構築したとのこと。 製品が持つ音響フィルターとクロスオーバー設計を組み合わせることで、自然でリアルな臨場感にあふれ、ディテールの質感豊かな低音再生をもたらすと説明。ほかのドライバーと周波数特性における音のつながりがよいだけでなく、音色が補完され自然に統合されるとアピールしている。 BAドライバーはフルレンジ応答と音色の表現において優位性を持たせるため、より大きな振動板を搭載。中域と中高域の一部を選用することで、全体の密度感を高めたという。これらにより、柔らかでありながら、ふくよかでなめらかなボーカルを実現したとする。 マイクロ平面駆動ドライバーは、小型で精密な音響ユニットとして、分割振動によって引き起こされる奇数次高調波歪みを回避するという。静電型ドライバーよりも駆動しやすいという特性を用いて、高域と超高域の一部を構築。豊かな高音のディテールと、高音の音色をより自然に表現するとした。 ピエゾ(PZT)ドライバーは、純銅振動基板、多層複合圧電セラミックコーティングを採用。PZT振動は横方向と縦方向の2つの音波を持つ。また金属製フェイスプレート側のリアチャンバーに配置し、裏にあるロータス構造部に組み合わせることで、不自然な音を引き起こすのを防いでいる。高域の伸びとツヤ感を効果的に高め、解像度と微細なダイナミクス、豊かな空気感で、繊細で絶妙な質感を表現するとした。 また音質技術として、各ドライバーがそれぞれの特性を発揮できる周波数帯域へ合理的に割り当てるというハイブリッド・チューニングを施した。フロントキャビティの容積、音経路、ダンピング通気性などのパラメーターを調整し、位相の不一致によって音の歪みや不自然な音色が発生するのを防止するという。 ほか、ドライバー同士が干渉しないよう、独立したフィルターチューブが個別に設計されている。チューブ経路とチューブの径の調整、チューニングクロスや音響ダンピングの位置と通気量を調整することで、正確なチューニングが可能という。 チューニングの際は「H-2019」をターゲットカーブとして採用。各ドライバーユニットの音響特性と、聴感/周波数応答/位相/歪みなどの多数の指標、そしてブランドが長年培ってきたチューニング技術を用いて、周波数特性がなめらかで連続性のある音質に仕上げたとアピールした。 筐体は、樹脂3DプリントとCNC金属加工技術を採用した黒色半透明樹脂シェルと、つやけし金属フェイスプレートを採用している。樹脂チャンバーとメタルフェイスプレート内の微妙な凹凸が定在波を効果的に抑制し、サウンドボトムをよりピュアにする効果があるという。 装着は耳掛け式。実際の装着フィードバックを経てフィット感を高めており、快適で安定した装着感を実現。タッチノイズを効果的に低減するという。 コネクター部分は0.78mm 2-pinを搭載。リッツ銀メッキ無酸素銅線ケーブルが付属のほか、3.5mm/4.4mmバランスプラグがそれぞれ付属する。
編集部:松原ひな子