ウクライナ軍、ロシア領内の大型兵器工場を無人機で攻撃-関係者
(ブルームバーグ): ウクライナはロシア領内のゼリジンスクにある大規模な兵器工場の攻撃に成功した。ウクライナの作戦に詳しい関係者が、公的に話す権限がないために匿名で明らかにした。ロシア中部ニジニーノブゴロド州にあるこの工場は、ウクライナとの前線から約900キロメートルに位置する。
この関係者によると、ウクライナの軍事情報当局と特殊部隊は夜間に無人機でこの工場を攻撃した。この主張は第3者に確認されていない。
ロシアの革命家にちなんで名付けられたスヴェルドロフ防衛施設は、モスクワの東約370キロメートルに位置し、航空爆弾やミサイル弾頭など各種弾薬を製造することで知られる。米国と欧州連合(EU)はこの施設を制裁リストに加えている。
ウクライナはこれまでも無人機を用いてロシア領内の弾薬庫など軍事施設を標的に攻撃してきた。同時に西側が提供した長距離兵器の使用を解禁するよう同盟国に迫っている。
ロシア当局はこの地域で夜間に100機余りの無人機による攻撃があったことを確認したが、その標的は明らかにしていない。ニジニーノブゴロド州のニキーチン知事はソーシャルメディアのテレグラムで、この攻撃は撃退され、消防士4人が破片で軽傷を負ったと述べた。
ソーシャルメディアに投稿された未確認の画像からは、夜間に火災と爆発が起きた様子が見受けられる。しかし過去にロシアの軍事施設が攻撃されたときの動画と比較すると、今回の被害は限定的だった可能性が示唆される。
ウクライナはこれとは別に、ゼレンスキー大統領の出身地である南部クリブイリフがロシアのミサイル攻撃を受けたと明らかにした。住宅街や店舗、学校が被弾し少なくとも17人が負傷したという。
原題:Ukraine Claims Hit on Major Defense Plant in Russian Heartland(抜粋)
--取材協力:Daryna Krasnolutska、Aliaksandr Kudrytski.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bloomberg News