愛知の「招き猫」人気です ── 統一地方選など影響で限定モノ完売
統一地方選で「票を招く」としてヒョウ柄の招き猫が人気を呼んでいる。瀬戸市で「招き猫ミュージアム」を運営し、招き猫を生産販売する「中外陶園」の直営ショップ「おもだか屋」では、3月25日より個数限定で販売。だが2日後の午前中には完売となった。また同じく焼き物の一大産地である常滑市でも、近年、招き猫の売れ行きが好調だという。2月の春節(旧正月)時期には、中国、韓国の観光客が増え販売数を一段と伸ばした。ここ1~2年で招き猫の売り上げは倍増していると地元の新聞等でも報じられている。愛知県常滑・瀬戸両市はともに全国有数の招き猫の産地だが、それぞれ見た目も特徴も異なることはご存知?
生産中止の「ヒョウ招き」個数限定で復活
ヒョウ柄がユニークな「ヒョウ招き」は、瀬戸市に隣接する尾張旭市の陶磁器メーカー「玉善」の定番商品。かねてより選挙前になると需要が高まっていたが、職人の高齢化にともない廃番に。同社公式サイトでも注文できなくなっており、今年に入ってから招き猫専門店である「おもだか屋」に問い合わせが相次いでいたという。 「これだけ欲しい方がいらっしゃるのであれば、と無理を承知で玉善さんに制作をお願いしてみたところ、特別に個数限定で作っていただけることになったのです」と、招き猫の生産販売を行う中外陶園の井上美香さん。高さ22センチの7号を16個、高さ31.5センチの10号を8個、限定販売できることになった。 「お電話で問い合わせて下さった方にも情報を届けたい」と自ら新聞社に働きかけ、各紙が報じたこともあってか、わずか2日で完売となった。 「直接お店に来て下さった方に優先して販売させてもらったため、遠方の方には大変申し訳なかったです…」と反応の大きさに驚く井上さん。絵付けが手仕事で、体の色のグラデーションやヒョウ柄を吹き付ける技術など、手間と独特の職人技が必要となるため、追加制作の見通しは立たず、すでに入手困難となっている。